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管理栄養士「実は順序があります」 適当に入れてない?『鍋』に入れる正しい順番とは

  • 2025.11.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

寒い季節にほっこり温まる鍋料理。手軽で栄養もあり、家族や友人と囲む食卓にはぴったりのメニューです。でも、あなたは鍋に入れる食材の順番を意識していますか?実は、適当に具材を入れていると味や食感に差が出ることがあるんです。

今回は、鍋をより美味しく楽しむための具材の入れる正しい順番について、ご紹介していきます。

鍋の具材、適当に入れてない?味と食感を左右する「順番」のポイント

鍋料理を作る際は、素材によって火の通りや味の出方が違うため、その順序とても大事です。 が味に影響すると考えられています。たとえば、火が通りにくい根菜類や肉類を最初に入れてじっくり煮込み、その後に葉物野菜やきのこ、豆腐などの火の通りやすいものを入れるのが一般的な順番とされています。こうすることで、一度にすべての具材を入れてしまうよりも、すべての食材がちょうど良く仕上がりやすいと言われています。

また、だしが出やすい具材、味が染み込みやすい具材、などの具材ごとの特徴に合わせての順番を決めることも大切です。例えば、豚肉や鶏肉などの動物性のうま味成分は、加熱が進むにつれてだし汁に溶け出し、スープ全体の味わいを豊かにします。先に入れて煮込むことで、そのうま味が鍋の中で広がり、後から加える野菜や豆腐にもしみ込みやすくなると考えられています。

反対に、葉物野菜やきのこ類は火を通しすぎると色が悪くなったり、食感が悪くなったりすることがあります。、だし汁の味が薄れることも指摘されています。これらの具材は、仕上げに近い段階で加えるのがおすすめです。

鍋具材の種類別のベストな入れ方:根菜から葉物へ、そして最後に豆腐や麺類

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

 

鍋に入れる順番について詳しく見ていきましょう。

まずは火が通るまで時間がかかる「にんじん」「大根」「ごぼう」といった根菜や「鶏肉」「豚肉」などの肉類を最初に鍋に投入します。これらはじっくり煮込むことで食材のうま味も溶け出し、鍋全体のスープが深まるためです。

次に、比較的火の通りが早い「白菜」「長ねぎ」「キャベツ」などの葉物野菜や「しめじ」「えのき」といったきのこ類を入れていきます。

最後の段階で「豆腐」や「もやし」などデリケートな具材を加えます。これらは加熱しすぎると崩れたり食感が失われるので、食べごろに近いタイミングで入れて火を通しましょう。こうした順番で具材を入れることは、仕上がりの味や食感をバランス良く保てるでしょう。

また、鍋の種類(味噌、寄せ鍋、すき焼き風など)によっても推奨される具材の組み合わせや入れるタイミングが異なります。例えば牛肉は長時間煮込むと固くなってしまうこともあるため、最後の段階でいれるほうが好ましいでしょう。

使用する調味料やベースに合わせて多少変えるのも楽しみのひとつです。

鍋の美味しさを引き出すポイントまとめ

鍋に具材を入れる順番は、単に食材を入れて煮るだけと思われがちですが、素材の種類や火の通り具合を考慮した順序で入れることで、味の深みや食感の良さに違いが出ます。

寒い季節にみんなで囲む鍋、ぜひ今回の順番のコツを試してみてはいかがでしょうか。いつもとちょっと違った味わいと食感が楽しめるかもしれませんよ。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。