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“御しやすそう”な女性って?岩手県の婚活パンフレットがSNSで大炎上!従順?可憐?女性像の押しつけに「岩手で婚活したくない」非難殺到!

  • 2025.10.28

なぜ?岩手県の婚活パンフレットに非難殺到!

なぜ?岩手県の婚活パンフレットに非難殺到!
なぜ?岩手県の婚活パンフレットに非難殺到!

岩手県が令和3年(2021年)7月に発行した婚活支援冊子『いわてでステキな出会い「叶えるBOOK」~婚活スキルアップしたいあなたへ』が、発行から時を経て2025年10月下旬、SNSでかつてない大炎上を巻き起こしています。今なぜ、過去の冊子が掘り起こされ、これほどまでに批判を浴びているのでしょうか?

発端は、2025年10月27日頃、とある発信力のあるSNSユーザーによる投稿でした。冊子に記されていた女性のファッションや振る舞いに関する記述が「可憐で従順そう」なイメージに限定されており、「時代錯誤」「ジェンダーステレオタイプの押し付け」として非難の的となっているのです。

公的機関が少子化対策として発信するはずの冊子が、逆に「婚活のハードルを上げ、女性を追い詰める」との声が広がり、「岩手で婚活したくなくなった」という嘆きまで飛び交う事態に。

一体どんな内容が問題視されたのか? なぜ過去の冊子が今、再びここまで波紋を呼んだのか? そして、この騒動は、現代の婚活のあり方、ひいては地方自治体のジェンダー観に何を突きつけているのか? SNSの生の反応を交えながら、事件の全貌と、もう一つのパンフレット(男性版)の動向を追いました。

問題は女性だけに「可憐さ」を強要するファッション&マインドガイド

この冊子は、岩手県の結婚支援事業の一環として、「婚活のスキルアップ」を目的に作成されました。男女別に内容が分かれていますが、炎上の火種となったのは圧倒的に女性版の内容です。

男性版が「清潔感を保つ」「体型に合った服を選ぶ」など比較的柔軟なアドバイスに留まる一方、女性版は外見・内面ともに厳格な「べき論」で構成されていました。

火種となった女性版パンフとは…

特に批判を集めたのは、女性向けのファッション編です。そこでは、服装としてパンプス+スカートorワンピースが推奨されており、「首、手首、足首が出ることで可憐な雰囲気になる」と具体的に指定されています。色についても「白を基調とした明るい色」、アクセサリーは「シンプルで透明感を出すもの」を推奨し、髪型は「サラサラで清潔感を」と、全体として「控えめで優しげなイメージ」を強調していました。

また、マインド編でも、女性には「自己管理はできているか?」「おしゃれをサボっていないか?」「浪費癖はないか?」と内省を執拗に促す内容が記されています。さらに、立ち居振る舞いも「穏やかで優しい笑顔」を求め、体型カバー術まで指南していました。

これに対し、SNSでは「女性を『御しやすそう(※)』な存在に仕立て上げるためのマニュアル」「男性の好みに合わせたラッピング指南で、女性の個性を殺す」との批判が殺到。最初の指摘者とは別の、ある翻訳者・科学技術論研究者は、「男性には4タイプの服装を認め、女性は1タイプのみ。体型や振る舞いまで指導とは想定外」と指摘し、投稿は1日で3万5千ビュー超えを記録しました。

※御しやすそう(ぎょしやすそう): 自分の思うように扱いやすい、従順そうに見える、という意味。「御する」は、思い通りに操る、統制するという意味を持つ。

SNSは怒り、失望!「婚活離れ」の懸念も

X(旧Twitter)では、「公金を使ったジェンダーバイアス」として、さまざまな立場からの声が爆発的に増加しています。

ジェンダー不均衡への怒り

あるユーザーは、「女性に『可憐/控えめ/優しげ』(別名:御しやすさ)と注文が多いのに、男は清潔感のみ。マインド編も女性に内省を執拗に強いる。昭和かよ」と投稿。1,300以上の「いいね」を集めました。

また、別のユーザーも追撃投稿で、福井県の類似パンフを挙げ「自治体によるジェンダー役割押し付けは全国的」と指摘。婚活指導が、一部の男性に都合の良い「理想の女性像」を公的機関が認証・推奨している構図への怒りが高まっています。

実用性の欠如と婚活当事者の不快感

批判は、ジェンダー論に留まらず、婚活当事者の実感とも結びついています。あるユーザーは、「パステルカラーのワンピースやアナウンサー風がドレスコード? 従順そうで可憐な女を求める男と結婚して幸せになれるか。いやなれない」と吐露。別のライターも、「パンプス強制? 長時間歩くと足が激痛。好きな格好こそその人らしさ」と痛烈に批判。

「可憐さ」の強制は、婚活の「参入ハードル」を高め、多様なスタイルを持つ女性を排除し、結果的に少子化対策に逆行するのではないかという懸念が共有されています。

なぜ男性版は「炎上ゼロ」なのか? 構造的なジェンダー不均衡

女性版への批判が数万ビュー・数千リポストで炎上する一方、実は男性版『叶えるBOOK』に対する非難はSNS上でほとんど見られません。

ごく少数のアカウントから「男性版は『清潔感』だけ。女性版は全身コーデ+マインド矯正。同じ公金でここまで差別的?」といった指摘がある程度で、男性版が“火種”になることはありませんでした。その理由は、女性版と男性版の「圧倒的な緩さの違い」にあります。内容を比較すると、この違いは明らかです。

服装について、女性版がパンプス+スカートorワンピースの着用を強制し、「可憐さ」を強調しているのに対し、男性版は「清潔感のある服装」という基準にとどまり、ジャケット・シャツ・パンツといった4パターンを提示するなど、カジュアルも許容しています。また、体型に関しても、女性版では「ウエストを細く見せる」「二の腕カバー術」といった指南があるのに対し、男性版は「体型に合ったサイズを選ぶ」程度にとどまります。

さらにマインド面では、女性版が「浪費癖ないか?」「自己管理できているか?」と内省を執拗に強いるのに対し、男性版は「自己肯定感を高めよう」「趣味を充実させよう」といったポジティブな内容が中心です。立ち居振る舞いも、女性には「穏やかで優しい笑顔」「控えめな仕草」が求められるのに対し、男性版には特に指定がありません。

男性版は「最低限の清潔感」で済むのに対し、女性版は「個性を殺し、男性好みに合わせた御しやすそうな存在」への変身を要求している。この非対称性こそが、炎上の根本原因です。

あるユーザーは、「女性は性的資源としてラッピングされ、化粧で有徴化。男性の社会的価値を上げるためのもの」と分析。男性の服装・振る舞いは「基準」として指導されること自体が少ないという、「男性=デフォルト」の社会構造が、今回の「女性への過剰指導 vs 男性への放置」というジェンダー不均衡の縮図を生み出したと言えます。

婚活パンフのあり方にメス!多様性を尊重した「個別最適化」へシフトを

この騒動は、公的機関が発信する婚活アドバイスの陳腐化を浮き彫りにしました。

理想的な婚活パンフとは何か? SNSの声から浮かび上がるのは、「ジェンダーニュートラルで個性を生かす」ものです。

ある婚活コーチが「ピンとこない相手の違和感を言語化せよ。直感を大切に」とアドバイス投稿で500いいね超えを記録したように、「自分らしさ重視」のメッセージこそが、現代の婚活当事者から共感を呼んでいます。

公的機関には、こうした多様な声を反映したアップデートが緊急に求められます。服装は「清潔感+自分らしさ」を基調に、性別問わず「自己肯定感を高める」マインドセットを推奨すべきです。

岩手県は現時点で公式コメントを出していませんが、公金で作った冊子が「女性の多様性を無視」「少子化対策のはずが逆効果」との批判が収まらない中、早急な見直しは不可避なのではないでしょうか。

今回の騒動は、「婚活の本当のスキルアップ」が、ステレオタイプの押し付けではなく、自分らしさを生かしたポジティブなコミュニケーション能力にあることを、改めて問い直すきっかけになるはずです。あなたは、この婚活パンフレットの指導内容をどう思いますか?

(LASISA編集部)

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