食の価値を新たに捉え直す。『衣・食植・住』展、最終章が表参道・GYRE GALLERYで開催中

2025.10.16

古来より日本人の暮らしを形づくってきた「衣・食・住」。それらは単なる生活の要素にとどまらず、自然とともに生きるという、日本人の精神文化の核をなしてきた。今回開催される展覧会『衣・食植・住』は、2021年の「衣」、2023年の「住」に続き、シリーズ最終章として「食」にフォーカスを当てる。

あまりに身近でありながらも、あらためて問い直す価値のある存在──「米」。稲が育つ田畑の景色、稲穂を刈り取った後に残る“稲わら”、そして人々の暮らしとともにある食の風景。展覧会では、稲わらを用いて現代的な衣服や家具、モニュメントを創り出すアーティストのほか、器づくりと作物の栽培をひと続きの営みとして捉える陶芸家など、多彩な表現者たちが集結。「私たちは、なぜお米を食べるのか？」という根源的な問いに、それぞれの感性で向き合う。

かつて神事のなかで神聖な植物として扱われ、衣や食として私たちの命を支えてきた大麻との出会いから生まれた本展の視点は、自然と人間の関係性に新たな視座をもたらしてくれるだろう。

Life is beautiful : 衣・食植・住 “植物が命をまもる衣や家となり、命をつなぐ食となる” by eatrip

会期／～11月27日 (木)

時間／11:00～20:00

会場／GYRE GALLERY 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3F）

URL／https://gyre-omotesando.com/gallery/

Text: Ai Yano

元記事で読む

VOGUE

の記事をもっとみる