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UKポップから、ジャンルレスな音楽まで。秋の夜長に聴きたい楽曲をセレクト!

  • 2025.10.16

幼少期からレゲエに親しみ、今後の活躍が楽しみな Frida Touray(フリーダ・トゥレイ)の楽曲や、幅広いゲストが参加したDavid Byrne(デヴィッド・バーン)の新アルバム、現在ツアー中のNation of Language(ネイション・オブ・ランゲージ)のアルバム......秋のプレイリストに加えたい楽曲をお届け!

清冽な雰囲気を持つ、UKソウルの新星。

『ホームバディ』フリーダ・トゥレイ

コアポート¥2,200

さりげなくて聴きやすいが、ふくよかで深みのある歌世界。スウェーデン出身、ロンドン在住の若き才能が歌うのは、ひきこもりだったという自身を救ってくれた家族や友人、そして自己への愛や感謝の気持ち。アコースティックサウンドを主体としたシンプルでフォーキーなトラックは、昨今のビートが効いたR&Bや新世代ジャズとは一線を画しており、ほかでは聴けない上質な雰囲気に魅了される。リアン・ラ・ハヴァスやジョーダン・ラカイなど幅広い共演経験をしている実力派だけに、今後の活躍が楽しみだ。

多彩な音楽の集合知は、ニューヨークの空気感。

『フー・イズ・ザ・スカイ?』デヴィッド・バーン

ビート¥2,860

異例の大ヒットを記録した映画『アメリカン・ユートピア』も記憶に新しいベテランの最新作。近年頻繁に共演する機会が多いセイント・ヴィンセントをはじめ、多数のミュージシャンが関わった賑やかな作品だ。ブラジルやアフリカを思わせるプリミティブなパーカッションを起用したり、現代音楽的なチェンバーミュージックの要素を取り入れたりと、ポップでありながら何重にもひねりを加えるセンスはさすが。難解さや渋さなどを敢えて避けるようにユーモアを醸し出し、軽快な印象ながら聴きごたえは充分だ。

メディアが大絶賛する、極上シンセポップ。

『ダンス・コールド・メモリー』ネイション・オブ・ランゲージ

ビッグ・ナッシング¥2,860

煌びやかなシンセサイザーサウンドが聞こえてきたかと思えば、ダークでゴシックテイストのポップロックへと展開する。パンデミックの真っ只中だった5年前にデビューしたブルックリンの3人組は、年間ベストの上位にランキングされるほどのポジションに成長。エレクトロニックなサウンドを基調にしながらも、ニューウェーブやポストロックなどあらゆるジャンルを呑み込むような多様性を感じられる。伸びやかながらどこか物憂げな印象を与えるボーカルが耳に残り、80年代を彷彿とさせるのも魅力的。

*「フィガロジャポン」2025年11月号より抜粋

text: Hitoshi Kurimoto

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