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U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手

  • 2025.10.11
U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手
U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手

Text by 奥崎覚(編集部)

U-20ワールドカップにおいて、無失点の3戦全勝でグループステージを突破し、ラウンド16でもフランスを圧倒したU-20日本代表。

最後は延長戦終了間際にPKを奪われ、無念の敗退を喫したが、船越優蔵監督率いるチームが見せたパフォーマンスは非常に高いものだった。

そんな今大会のチームにおいて、活躍が際立っていた5名の選手を紹介する。

ピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾

U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手
U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手

2006年1月10日生まれ(19歳)

名古屋グランパス所属

2月のU20アジアカップではオーストラリアに敗れ、準決勝敗退に終わったU-20日本代表。当時と比べて、U-20ワールドカップでチームとしてワンランクアップしたのはピサノ・アレクサンドレ幸冬堀尾の功績が大きい。

アジアカップでは招集外だったピサノだが、所属の名古屋グランパスでその後、シュミット・ダニエルの怪我もあり若手起用に積極的な長谷川健太監督のもとスタメンを獲得。

すると、196cmの長身GKは、左右両足での卓越したビルドアップや的確なコーチングによる安定したゴールキーピングを披露。Jリーグでの活躍が評価され、7月の東アジアE-1選手権で日本代表デビューを果たした。

その経験も糧に、今回のU-20ワールドカップで日本の守護神を務めたピサノ。最後のフランス戦、決勝点となるPKを前に荒木琉偉と交代した悔しさを胸に、楢﨑正剛氏がGKコーチを務めるクラブへ戻りさらなる成長を目指す。

市原吏音

U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手
U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手

2005年7月7日生まれ(20歳)

RB大宮アルディージャ所属

あらためて、今回のU-20日本代表は「市原吏音のチーム」だったと言える。彼が放つ“陽”のエネルギーは、今大会もチームを包み各自が前向きな選択をする手助けをした。

グループステージ最初の2試合では、いずれも自らのPKで先制点を奪取。特に開催国チリ戦でのパネンカ気味の一撃、そして直後に見せた地元サポーターを煽るようなセレブレーションは、日本人離れしたメンタリティの表れだろう。

守っても、守護神ピサノらとともに日本の堅守に貢献。喜多壱也とのハイレベルなセンターバックコンビにおいて、喜多をカバーする余裕すらも見せた。

2024年1月、海外行きも噂された中で大宮でのトップ昇格を決断した市原。その時に語った「自分の夢は日本代表としてW杯のピッチに立ち、新たな歴史を作ること」を実現する戦いが、ここから始まる。

梅木怜

U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手
U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手

2005年8月25日生まれ(20歳)

FC今治所属

梅木怜は今大会の日本で最も高いパフォーマンスを見せた選手の一人だ。それだけに、最後のフランス戦、延長戦終了間際に彼のハンドから決勝点が生まれてしまったのは残酷だった。

船越ジャパンが始動した2023年8月のSBS国際ユースサッカーからメンバーに名を連ね(当時はまだ帝京高校所属)、今大会では不動の右サイドバックとして世界と対峙した梅木。

FC今治へ加入してからの2シーズンでプレーが恐ろしく洗練され、今年6月のモーリスレベロトーナメントでは、6位に終わった日本から唯一人大会ベストイレブンに選出された。

「小柄ながらも物おじせず、大会の“発見”の一人となりました」と評された彼を、多くの欧州クラブが注目していることは間違いない。おそらく近い将来、「今治から世界へ」を体現することになるはずだ。

小倉幸成

U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手
U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手

2005年4月9日生まれ(20歳)

法政大学所属

U20アジアカップでは大関友翔とともに中盤の舵取りを担った小倉幸成。今大会はコンディションの問題で出遅れ、最初の2戦は追加招集された布施克真が先発した。

小倉はグループステージ突破が決まったニュージーランド戦で初先発を果たすと、目の覚めるような左足のミドル弾で先制点をゲット。迎えたラウンド16のフランス戦では再び大関の“相方”を務めた。

アジアからの戦いを通して、ボール奪取などもともと持っている特長を発揮するとともに、大関のプレーを間近で見ることにより彼の良さを吸収。試合のたびに成長を見せていたのが印象的だった。

鹿島アントラーズアカデミー時代の恩師・小笠原満男氏を彷彿とさせる、チームの重心となるようなボランチへと進化しており、一日も早いプロ入りが期待される。

齋藤俊輔

U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手
U-20日本代表、U-20W杯での活躍が「際立っていた」5名の選手

2005年4月26日生まれ(20歳)

水戸ホーリーホック所属

おそらく今大会の日本で「最大のサプライズ」になったのではないだろうか。ただ、水戸ホーリーホックの齋藤俊輔を普段見ている人からすれば「当然の活躍」だったに違いない。

U20アジアカップでは基本的に控えの立場だったが、今季の水戸において重要な戦力となったドリブラーは、J2の厳しい試合を経験しながら飛躍的な成長を遂げた。

好調を維持して迎えた今大会では、攻守において相手に仕掛け続け、2つのPK奪取と1アシストを記録。齋藤を代えると明らかに守備の強度が落ちるため、船越監督も悩ましかったはずだ。

最後のフランス戦では決定力を欠き、ラウンド16敗退の一因となってしまったが、逆を言えばここからが勝負。次なる目標は「水戸のJ1初昇格」だ。

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