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【TBS田村真子アナ】「年を重ねた今改めて読み返したい」と語る、心に響いた2冊の本

  • 2025.10.10

InRed世代に読んでほしい書籍をご紹介!今回は、『陽がのぼるほうへ』(太田出版)を発売した、TBSアナウンサーの田村真子さん推薦の2冊です。

年を重ねた今だからこそより深く心に響いた本

20代も後半となると、少し昔に読んだ本が教えてくれたことを、しみじみと理解できるようになってきました。大学生の頃に初めて読んだ『ランチのアッコちゃん』は30歳手前のOL三智子が職場のバリキャリ上司アッコさんとランチを交換するというイベントをきっかけに、食がもたらす幸せに気づいていく日常が短編ストーリーで綴られています。私自身も仕事に忙しく食事にまで気が回らず、お腹を膨らますためだけに食事を取ることが社会人になって増えました。でも年を重ねると一食一食が心にもたらす影響、地のものを食べる幸せがわかってきます。そんな今、改めて読み返したい一冊です。 そして同じくもう一度読みたい一冊は、映画化もされた『あのこは貴族』。東京で生まれ育ち、上流階級で生きてきた華子と、大学進学を機に上京するが父親がリストラされたことで大学中退を余儀なくされた美紀、一見接点のなさそうな二人が出会い、それぞれの幸せと居場所を求めて進んでいくお話です。生きる世界の違う二人はそれぞれの環境を羨みながら、それぞれの人生に苦しみを感じている。でもその窮屈さを環境のせいにするのではなく、自分の力で自分だけの幸せを見つけ出す。世が羨むものや他者から与えられるものが自分の幸せとは限らないと教えてくれます。 文=田村真子

紹介した本はこちら

『ランチのアッコちゃん』

屈託を抱えるOLの三智子。彼女のランチタイムは一週間、有能な上司「アッコ女史」の指令のもとに置かれた。そのうち、なんだか元気が湧いている自分に気付いて……。

『あのこは貴族』

地方生まれの美紀と東京生まれの華子。境遇がまったく違い出会うはずのなかった二人の女。同じ男をきっかけに彼女たちが巡り合う時、それぞれ思いもよらない世界が拓けて―。

今回、おすすめ書籍を教えてくれたのは…

田村真子さん(TBSアナウンサー)

1996年、三重県生まれ。2021年より「ラヴィット!」MCを務めるほか「タミ様のお告げ」「知識の扉よ開け!ドア×ドア クエスト」などの番組を担当。自身初のフォトエッセイ『陽がのぼるほうへ』を8月に刊行。


『陽がのぼるほうへ』

著者が社会人生活の中で抱いた些細な考え事や仕事への向き合い方、将来への希望を等身大の文章で綴った自身初のフォトエッセイ。地元や学生時代の思い出など、ここでしか読めないエピソードも。60ページ以上の撮り下ろしフォトストーリーも収録。

※InRed2025年11月号より。情報は雑誌掲載時のものになります。
※画像・イラスト・文章の無断転載はご遠慮ください。

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