横浜・海岸通りのレトロビルで味わう♪本格派の洋食と懐かしの喫茶メニュー「洋食シーザー」

横浜港の潮風が心地よい海岸通りの一画にたたずむ「洋食シーザー」。昭和初期に建てられたレトロなビルの1階にあり、本格的な洋食とどこか懐かしい純喫茶メニューが楽しめます。横浜発祥のナポリタンや、6時間以上煮込んだシチューをたっぷりかけたオムライスなど、開港時代の面影を残す歴史的な建造物が立ち並ぶエリアでいただくと、古き良き時代の横浜の空気も感じますよ。ベイエリアの散策で立ち寄ってはいかが？

深緑色のモダンな扉を開けて築100年のビルへ

異国情緒あふれる歴史的な建物が多く点在する海岸通りにお店を構える「洋食シーザー」は、すっきりとした白色の外壁に、深い緑色のドアが映えるシンプルな外観が印象的です。このお店が入っている海岸通壱番館は、まもなく築100年を迎えるレトロなビル。山下町の「インペリアルビル」や大さん橋そばの「ジャパンエキスプレスビル」など、横浜の近代建築を語る上で欠かせない名建築家・川崎鉄三氏が設計を手がけ、壁面に施したスクラッチタイル貼りからは、昭和初期のモダンな息吹が感じられます。

港の景色と昭和の面影にひたる特別な空間

店内は時が穏やかに流れ、長い年月を重ねてきたものが持つ温かみと落ち着きに満ちています。海岸寄りの窓の外には「象の鼻パーク」越しにベイサイドの景色が広がり、遠くには横浜港を行き交う船の姿も。反対側の窓には、趣のあるガス灯が織りなす横浜らしい風景が広がります。ゆったりと広い緑豊かな並木道を眺め、異国情緒あふれる景色が楽しめます。

古き良き時代の気品が漂いながらも、街の洋食屋さんらしい親しみやすさもあります。厨房の一部は鉄板のあるオープンキッチンになっていて、シェフが腕をふるう小気味よい音や、食欲をそそる香りがふわりと漂ってきます。

コクのある横浜発祥の王道の洋食

オーナーシェフは60年以上にわたって都内で「喫茶レストランシーザ」を営み、昭和から続く長年培われた確かな技術と味わいを今は横浜の地で披露しています。メニューには、本格的な洋食から鉄板焼き、そして純喫茶メニューもラインナップ。ふっくらとジューシーなハンバーグと大きなエビフライ、オムライスを盛り合わせた「大人のお子様ランチ」といった贅沢な一皿もおすすめです。

横浜が発祥の地とされる「ナポリタン」も、このお店ならではの味わい。ソースがよく絡むもっちりとした食感の麺を使用しているのが特徴で、香ばしいベーコンと玉ねぎの甘み、そしてケチャップの酸味に生クリームを加えて仕上げたソースは、コク深い美味しさです。

シンプルな王道スタイルの「クリームソーダ」をはじめ、コーヒーは無農薬の珈琲豆、紅茶の茶葉はアールグレイなどドリンクにもこだわりが。「生絞りオレンジジュース」「純喫茶のココア」など、純喫茶らしいひと手間かけたドリンクも取り扱います。

漆黒のデミグラスソースの艶が気になる一品

シェフの丁寧な仕事ぶりが特に感じられるのが「オムビーフシチューライス」です。牛肉を6〜7時間かけてじっくりと煮込んで作るデミグラスソースは、野菜の甘みと肉の旨みが溶け合った奥深い味。スプーンで簡単にほぐれるほど柔らかく煮込んだ牛肉がゴロゴロと入っていて、食べ応えも十分。

卵焼きに包まれているのは昔ながらのケチャップライス。黒く艶やかに輝く濃厚なソースとほどよい酸味の絶妙なバランスは、最後まで飽きることなく楽しめます。

散策のひと休みにクラシカルな美味しさをプラスして

海岸通りの歴史を感じながら過ごす「洋食シーザー」。昭和初期の面影にひたり、港の景色とともに食事を楽しめるこのお店は、日常を忘れさせてくれる隠れ家的な存在でもあります。ティータイムには、こだわりのコーヒーや紅茶と一緒に、懐かしい味わいの固めプリンもおすすめです。ぜひ海岸エリアの散策で立ち寄ってくださいね。