『セヴェランス』撮影監督ジェシカ・リー・ガニエ、女性として初めてエミー賞撮影賞を受賞

Apple TV+のドラマシリーズ『セヴェランス』のジェシカ・リー・ガニエが、9月6日（現地時間）に開催されたクリエイティブ・アーツ・エミー賞で、女性として初めてドラマシリーズ撮影賞を獲得する歴史的快挙を成し遂げた。彼女は今年の同賞で、女性として初めて撮影賞と監督賞両部門の候補となっており、すでに歴史に名を刻んでいた。

受賞後、「女性はF1ドライバーと撮影監督にだけはなれないと公言する男性の下で働いたことがあります。その経験が、私の大きなモチベーションになりました」とガニエはコメント。「長年望んできた夢でした」と語り、監督業への意欲も口にした。撮影の分野においては、女性が一度もアカデミー賞を獲得していないなど、女性の進出及び評価に遅れがあると指摘されている。

今年のエミーで最多ノミネートを獲得した『セヴェランス』は、仕事と私生活の記憶を分離する手術を受けたサラリーマンの姿を描くサイコスリラードラマ。技術・芸術分野を表彰するクリエイティブ・アーツ・エミー賞において、撮影賞ほかメリット・ウェヴァーのゲスト女優賞など6部門に輝いた。ガニエは「特別な番組です。ファーストシーズンが公開されたときは、あまり注目を受けず、期待ほど評価されませんでした。今はファンベースが出来上がり、ここまでに成長した姿を見ると、驚きです」と語っている。

Text: Tae Terai