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30年前、180万枚超を叩き出した“伝説のビッグヒット曲” 日本中をざわつかせた“1分超えのロングイントロ”

  • 2025.10.22

「30年前、夜の街を歩くとき、ふいにあの長いイントロが浮かばなかった?」

1995年の秋。街のネオンが煌びやかに瞬き、レンタルCDショップには新作がずらりと並んでいた。音楽がテレビや雑誌を通じて圧倒的な存在感を放っていた時代だ。そんな中、日本の音楽シーンを揺さぶった一曲が誕生した。

B’z『LOVE PHANTOM』(作詞:稲葉浩志・作曲:松本孝弘)――1995年10月11日発売

180万枚以上のセールスを記録し、当時の音楽シーンに大きな衝撃を与えたシングル曲。日本でも放送されていたアメリカの人気ドラマ『X-FILE』(テレビ朝日系)の主題歌としても広く知られることとなり、B’zの名をさらに国民的なものへと押し上げた。

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B'z (C)SANKEI

闇を切り裂いた長大なイントロ

当時としてもかなり長尺な1分以上におよぶ壮大なイントロは、ストリングスとオペラ調のコーラスが重厚に折り重なる構成。「いつ歌がはじまるんだ……?」と誰もが驚いたはずだ しかしその異端とも言える導入こそが、曲全体の世界観を決定づけ、聴く者を逃がさない緊張感を生んでいる。もしこれがなかったら……そんな“もしも”を考える余地すら与えない完成度を誇る。

イントロが終わった瞬間に響く稲葉の鋭いボーカル。その緊迫感は、当時のリスナーを圧倒した。J-POP全盛の1990年代、無数のヒット曲が生まれた中でも、ここまでの“異様な存在感”を放った楽曲は数少ない。

ライブで刻まれた伝説の演出

ライブで初披露された際には、松本のギターから放たれるレーザーに打たれ、稲葉が数十メートルの高台からダイブした演出は、ファンの間で語り草となった。目の前で狂気と美が融合する瞬間を体験した感覚が胸に残り、B’zライブの象徴的な場面として記憶されている。

ステージの迫力は、楽曲の持つダークでシアトリカルな世界観と直結していた。単なる演奏を超え、ひとつの舞台芸術として人々の心に焼きついたのだ。

売上と時代のシンクロ

セールスは180万枚を突破。ミリオンヒットが次々と生まれていた時代にあっても、この数字は際立っていた。加えて、テレビドラマとの強力なタイアップによって、音楽ファンのみならず幅広い層に浸透。結果として、“90年代を象徴するビッグヒット”として語られるに至った。

今なお消えない余韻

時代は移り変わり、今ではイントロを短くするのが主流とも言われる。だが、この曲が示したように、“あえて長く引っ張ることが感情を高める”という手法は、音楽の本質を突いていた。だからこそ『LOVE PHANTOM』は、発売から30年を経ても色褪せることなく、多くの人の心を震わせ続けている。

夜の街角でふと流れてきたとき、あの重厚なイントロと稲葉の歌声は、きっと当時と同じように胸をざわつかせるだろう。狂気と美しさが同居する異端のラブソング。その余韻は、これからも長く私たちを魅了し続けるに違いない。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。