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25年前、国民的ドラマ主題歌で響いた“ユーモラスなのに熱い”応援ソング 働く人の背中を押した“軽快ポップ”

  • 2025.10.8

「25年前の春、あなたはどんな音楽と一緒に働いていた?」

2000年の街は、ミレニアムを迎えた熱気と、どこか不安の影が混ざり合っていた。週末になると、会社帰りのサラリーマンやOLが居酒屋へと吸い込まれていく。そのざわめきの中で響いていたのが、明るくも力強い応援歌のようなこの一曲だった。

SURFACE『ゴーイングmy上へ』(作詞:椎名慶治・作曲:永谷喬夫、椎名慶治)――2000年4月26日発売

フジテレビ系ドラマ『ショムニ』第2期の主題歌として流れたこの曲は、働く人々の日常を鮮やかに彩った。タイトルからしてユニークで、ひらがな・カタカナ・英語を織り交ぜた言葉遊びは、まさにSURFACEらしい“ちょっと外したポップ感”を体現していた。

働く人々に寄り添った音の高揚感

SURFACEは、椎名慶治と永谷喬夫による2人組ユニット。『ゴーイングmy上へ』は彼らにとって8枚目のシングルとなった。軽快なバンドサウンドにのせて響く椎名の伸びやかな声は、どこか日常の息苦しさを突き抜けるようで、聴き手に「よし、もうひと頑張りしよう」という気持ちを呼び覚ましてくれた。

SURFACEはデビュー以来、『さぁ』や『ヌイテル?』といった個性的なタイトルの楽曲を送り出してきたが、今回もまたユーモラスなセンスが際立っている。シリアスさよりもポップさを前面に押し出し、聴く人を元気づけるのが彼らの魅力だった。

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※Google Geminiにて作成(イメージ)

ドラマとリンクした熱気

『ショムニ』は、江角マキコら演じるOLたちの奮闘を描いた人気シリーズだった。第2期の主題歌として毎週の放送で流れる『ゴーイングmy上へ』は、ドラマのユーモラスかつ痛快な世界観をさらに盛り上げ、「働く人の代弁歌」としてリスナーの心に定着していった

永谷喬夫が手がけるギターワークは、疾走感を持ちながらも軽やかで、ポップとロックの中間を行く絶妙なバランスを保っていた。そこに椎名慶治のエネルギッシュな歌声が重なることで、作品全体が「前へ、上へ」というメッセージを力強く響かせている。タイトルに込められたユーモラスなニュアンスと同時に、サウンド自体が背中を押す役割を果たしていた。

SURFACEが描いた2000年の風景

2000年といえば、浜崎あゆみや宇多田ヒカルら新世代の女性シンガーが台頭していた。その中でSURFACEは、等身大で親しみやすいバンドポップを武器に独自の存在感を示した。

同年には2枚目のアルバム『Fate』をリリースし、シングル群と合わせてライブでも盛り上がる楽曲が揃った。2000年前後の空気感を知る人にとって、この曲はあの時代のサラリーマン文化やテレビドラマの記憶とセットで蘇るに違いない。

背中を押し続けるエール

25年の時を経ても、『ゴーイングmy上へ』の明るさは色褪せない。働く人の日常に寄り添い、笑顔と前向きさを届ける。SURFACEが描いた“応援歌”は、当時のテレビの前にいた視聴者だけでなく、今の時代に聴いてもまた「よし、明日も頑張ろう」という気持ちを運んできてくれる

仕事帰りの雑踏や、週末を迎える高揚感。その空気の中で響いた一曲は、平成から令和へと時代が移り変わった今も、心の中で静かに息づいている。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。