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20年前、日本中を笑顔にした“日・英の壁を壊した「ありがとう」のヒップホップ” 100万DLを超えた“不朽のアニメOPテーマ”

  • 2025.9.30

「20年前の冬、あなたはどんな音楽に耳を傾けていた?」

2005年1月。街を吹き抜ける風は冷たかったが、どこか人々の心には温かさを求める空気が漂っていた。コンビニの店先やテレビアニメのエンディングから流れてきたのは、ストレートに「ありがとう」を伝えるヒップホップナンバー。耳に残るビートとまっすぐなフロウが、世代やジャンルを超えて共感を呼び起こしていた。

HOME MADE 家族『サンキュー!!』(作詞:KURO、MICRO、U-ICHI・作曲:KURO、MICRO、U-ICHI、TAKAHIRO WATANABE)――2005年1月26日発売

愛知から飛び出した“HOME MADE 家族”

HOME MADE 家族は、愛知県出身の2MC+1DJスタイルのヒップホップグループ。メンバーはKURO、MICRO、U-ICHIの3人。

MICROとKUROは帰国子女で、アメリカでの経験を持つ。そのバックボーンを活かしたラップは、日本語と英語の境界を意識させない自然なフロウを生み出し、どちらの言語とも言い切れない独特の響きが新鮮さとクールさを兼ね備えていた

そのハイブリッドな感覚こそが、当時のシーンの中でも唯一無二の存在感を放っていた。

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2014年、ベスト盤発売記念イベントのライブを開催したHOME MADE 家族 (C)SANKEI

“BLEACH”とともに広がった温度感

『サンキュー!!』は、テレビ東京系アニメ『BLEACH』の2代目エンディングテーマに起用された。すでに人気を確立していた『BLEACH』のエンディングに起用されたことで、『サンキュー!!』はさらに幅広い層に浸透していった。

テレビから流れてくる軽快なビートと前向きな言葉は、アニメファンはもちろん、普段ヒップホップに触れていない人々の心にも届いた。作品と共に記憶される一曲となったことは間違いない。

“ありがとう”をまっすぐに伝える力

この楽曲の最大の魅力は、ヒップホップでありながら難解さや過剰な硬派さに傾くのではなく、シンプルに感謝を歌い上げていることにある。

誰にとっても身近な「ありがとう」という言葉を、ラップに乗せてリズミカルに響かせる。その温度感が、普段ヒップホップに馴染みのないリスナーにとっても心地よく届いた。ジャンルの垣根を越えて多くの人を巻き込んだ理由は、ここにあったのだろう。

デジタルの時代を象徴する記録

CDシングルとしてリリースされた一方で、この楽曲は配信でも大きな記録を残している。ダウンロード数は100万件を超え、当時のデジタル音楽市場において、早くも“新しいヒットの形”を示した存在となった。

物理的なパッケージではなく、データとして人々の心に届いていく時代。その幕開けを象徴するような成果だった。

HOME MADE 家族の代表曲として

『サンキュー!!』は、グループにとって間違いなく代表作のひとつに数えられる。以降もライブの定番として演奏され続け、観客が一体となって「サンキュー」と声を合わせる光景は、彼らの活動を象徴するものとなった。

愛知から全国へ、そして世代を超えて広がっていったHOME MADE 家族の音楽は、ヒップホップをより身近なものへと変えていった

今も鳴り響く“感謝のビート”

あれから20年。街の音楽環境は大きく変わったが、『サンキュー!!』が持つ真っ直ぐなメッセージは、今なお聴く人の心を照らす。冬の寒さの中でも、不思議と温もりを感じさせてくれる一曲。「ありがとう」を音楽で伝える、そのシンプルさの強さは、時代を超えて色あせることはない。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。