管理栄養士「避けてください」→実は『茶碗蒸し』と相性の悪い食材があった…組みあわせが"NGな食材"とは？

2025.9.30

日本の伝統的な家庭料理として愛される茶碗蒸し。ふわっとした卵の食感と優しいだしの味わいは、老若男女に喜ばれる一品です。ただ、管理栄養士の間で意外にも「避けたほうが良い組み合わせ」があると話題になっています。これまであまり知られていなかった茶碗蒸しとの相性の悪い食材とはいったい何なのか？料理好きの方もそうでない方も、チャレンジ前に読んで損はありませんよ！

茶碗蒸しと舞茸の“意外な組み合わせ問題”とは？

茶碗蒸しは蒸し料理の一種で、卵液にだしや具材を加えてじっくりと蒸し上げ固めたものです。その中には、鶏肉やエビ、銀杏やしいたけなど様々な食材が使われますが、特にキノコ類は風味付けとして人気です。しかし、管理栄養士の視点から見ると、舞茸だけは注意が必要とされています。

なぜかと言うと、舞茸にはタンパク質を分解する「酵素」が含まれています。茶碗蒸しは卵に含まれるタンパク質が熱によって固まる性質を利用した料理。そのため、舞茸を入れることで卵が固まらず、本来の茶碗蒸しができあがらないのです。

おいしさキープの工夫と代替キノコの紹介

どうしても舞茸を茶碗蒸しに入れたい場合は、下茹でをして火を通しておきましょう。下茹ですることでタンパク質を分解する酵素が失われるので、茶碗蒸しが固まらないということがなくなります。

また、舞茸ほどクセが強くなく、茶碗蒸しとよく合うキノコとしては「しいたけ」や「エリンギ」があります。しいたけはコクのある香りと食感が茶碗蒸しにマッチしやすく、エリンギはシャキシャキとした歯ごたえがアクセントになります。また干ししいたけを戻して使うと、旨みが増してより美味しく仕上がるためおすすめです。

さらに、キノコ以外の具材としては、鶏肉や銀杏、カニかま、かまぼこなど、茶碗蒸しの風味を引き立てながらも味の邪魔をしない素材が定番です。これらと合わせることで、茶碗蒸しのトータルバランスを整えやすくなります。

茶碗蒸しの魅力を守るための食材選びの大切さ

茶碗蒸しはそのシンプルさゆえに、使う食材のそれぞれが繊細なバランスを保っています。そのため、どんな具材を選び、どのように調理するかで出来上がりの味わいや食感が大きく変わります。舞茸のように栄養面や味わいでプラスになると思われがちな食材も、実は使いにくい食材であるという事実を知っておくことは料理の質を高める上でも重要です。

この記事を通して、これから茶碗蒸しを作る時には食材の相性に少しだけ気を配ってみてください。舞茸に限らず、どんな素材も特性を活かした使い方をすればより美味しく楽しめますから、ちょっとした工夫でお料理の腕も一段アップ！ぜひ、ご家庭で試してみてくださいね。

監修者：かきねキッチン小池三代子（Instagram／ブログ／X）

管理栄養士×保育士｜実務経験13年｜現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。