朝の弁当作りは“40秒”の主婦「まな板は意地でも使わない」バッグに詰め込んだ内容に「食えればええねん」

毎日の献立作り、調理、そして後片付け…。「今日のご飯、どうしよう」と考えるだけで、どっと疲れが出てしまうことはありませんか？

「品数？彩り？そんなことより、食えればええねん！」

今回ご紹介するのは、そんな全主婦の心の叫びを代弁してくれるYouTubeチャンネル「丁寧じゃない暮らし。もも子」さんの動画です。

タイトルは、「【手抜きはダメ？】ズボラ主婦が力振り絞って作る４日間のごはん｜料理ルーティン」。

「ワクワクのハードルはホチキスの芯くらいでいい」と語るもも子さんの、省エネかつ愛情たっぷりの食卓をご紹介します。

作業時間40秒。「弁当なんか食えればええねん」の精神

雨の日の朝、眠気と戦いながらお弁当を作るもも子さん。しかし、その手際はあまりに潔いものでした。

1日目の朝。冷凍ピラフを、そのままパラパラと弁当箱に敷き詰める。以上。

所要時間はわずか40秒。「弁当なんか食えればええねん」という力強い言葉と共に、バッグに詰め込みます。

1日目の夜は、前日のすき焼きの残りに水を足して薄め、鶏肉とうどんを入れた名付けて“うすき焼き”。ナイスアイデアです。

2日目の昼は、さらに、洗い物を極限まで減らすための工夫も徹底しています。フルーツを切る時は、作業台にラップを敷いて「まな板ボイコット」。

切り終わったらラップごと皮を捨てるだけ。「意地でも使わない」という執念を見せますが、実は、主婦としての手際の良さが垣間見えます。

3日目の夜は、キャベツとじゃがいも入りの「鮭のバター醤油焼き」と「ブロッコリーとえのきの炒めもの」＆味噌汁。おかずの2品とも味付けがまさかのバター醤油かぶり！食卓は茶色一色になってしまいましたが、「味はいけるから！」と強気な姿勢は崩しません。

そんな食卓を囲みながら、旦那さんと突如始まったのは「俺の好きな焼き魚ランキング」当てクイズ。もも子さんは、内心「めんどくさい」と思いつつも、すべて正解すると、まんざらでもない様子です。

他愛のない会話ですが、2人はとても楽しそう。豪華なディナーでなくても、気取らない手料理を前に夫婦で笑い合うその時間は、どんなに高価な食事よりも幸せな空気に満ちています。

そして迎えた4日目の夜。本当はハンバーグを作る予定でしたが、「仕事終わりに肉をこねるなんて正気の沙汰じゃない」と急遽予定を変更します。

「立つのもめんどくせぇ…」とボヤきながら準備したのは、冷凍の「塩サバ」でした。そう、前日の会話で旦那さんが「ランキング1位」に挙げていた大好物です。

さらに、数種類の野菜と冷凍餃子をたっぷりと投入した汁物。

口では「適当でいい」と言いつつも、旦那さんの好物を出し、健康を気遣う。その手際の良い仕事ぶりと、不器用な優しさに気づいた時、見ていて心がじんわりと温かくなるようです。

動画の最後、もも子さんは料理に対する持論を語ります。

「毎日のメニューにワクワクしてたら、ハードルが上がるでしょうが！」

「ワクワクのハードルは、ホチキスの芯（数ミリ）くらいにしとかないと」

もも子さん曰く、野菜は汁物に“ぶち込めばいい”し、副菜は気分が乗った時だけでいい。そうやってハードルを地面スレスレまで下げることこそが、毎日台所に立ち続け、笑顔で食卓を囲むための秘訣、というわけですね。

SNSを開けば、彩り豊かで栄養満点な「丁寧なご飯」が溢れています。それを見て「私なんて…」と落ち込むこともあるかもしれません。

けれども、もも子さんのように、まな板を使わなくても、色が茶色ばかりでも、それを「おいしいね」と家族が笑ってくれればそれは立派な食卓。何より文句言いながらも相手の大好物を出す愛情があれば、それだけで十分です。

「こういうのでいいんだよ！」と胸を張るもも子さんの潔い姿に、「食卓って、もっと自由で幸せな場所だったんだ」と、改めて気付かされたような気がします。

※本記事は動画の権利者に許諾を得た上で記事の制作・公開を行っています