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医師「なるべく避けて」→『糖尿病』のリスクが高まるかもしれない…“NGな食べ方”とは

  • 2025.11.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

糖尿病は日本でも増加傾向にある生活習慣病のひとつ。日々の食事がどのように影響するかは、多くの人が気にするポイントですよね。でも、ただ糖やカロリーを控えればよいというわけではなく、食べ方の「ちょっとしたクセ」が糖尿病に関係している可能性も指摘されています。医師からは「なるべく避けてほしい」とされるNGな食べ方、一体どんなものなのでしょうか?

今回は、食べ方の工夫と糖尿病リスクの関係に迫りながら、日常に取り入れやすいポイントをご紹介します。

「早食い」がなぜ注目される?糖尿病リスクとの関係を探る

慌ただしい日々の中で「早食い」になってしまうことも多いのではないでしょうか。実は、早食いは単に満腹感を得にくいだけでなく、健康面でさまざまなリスクを指摘する声があります。

現代社会で忙しく働く人々にとって、手早く食事を済ませたいという気持ちはよくわかりますが、こうした食べ方には健康面での懸念がいくつかあるとされています。

まず、早食いをすると満腹感が脳に伝わるまでに時間差が生じ、結果的に過食しやすくなる可能性があります。満腹感が感じられるまでに約15分かかるため、早く食べ過ぎると本来必要な量を超えてしまう可能性も。過剰なエネルギー摂取は体重増加につながり、これが肥満を促進してしまうリスクが指摘されています。

肥満は糖尿病の発症に関連する大きな要因の1つで、体脂肪が蓄積するとインスリンの働きが低下することで血糖値の調節が難しくなることがあります。

また、噛む回数が少ない食べ方は、食べ物の消化吸収にも影響を与えると考えられており、これが血糖値の急激な上昇を招くケースも。血糖値が激しく変動すると、体への負担も大きくなるため、糖尿病の予防の観点からも早食いを控えることが望ましいとされています。

日々の食事で意識を変えてみるきっかけにしよう

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

今回ご紹介した早食いだけが糖尿病と関係するのではなく、個人差や食生活以外の生活習慣なども改めてチェックしていきましょう。糖尿病をはじめとする健康リスクは、食事の質や運動習慣、睡眠など多方面の生活習慣の影響を受けるため、単一の要因だけで防ぐことは難しいとされています。

とはいえ、食べるスピードを少し意識するだけでも食事の楽しみ方や体感は変わるかもしれません。例えば、一口ごとによく噛んで味わうことや、食事の合間に箸を置くことで、満腹感のシグナルに気づきやすくなることがあります。また、食事の時間を短縮しすぎず、自分のペースで食べることも大切です。

これからの健康づくりのサポートとして、食べ方の工夫に目を向けてみるのも良いきっかけになりそうです。食事は身体を作る基本ですから、焦らず楽しみながら、無理のない範囲で生活習慣を整えていけるといいですね。

ゆっくり味わう一口がもたらす、健康への小さな一歩

忙しい毎日の中で、つい早食いになってしまうことは珍しくありません。しかし、食べるスピードが体の調子や糖尿病と関係する可能性を念頭に置くことで、食事への向き合い方が少しずつ変わってくるかもしれません。

短時間で済ませるだけの「食事」から、じっくりと味わう「楽しみ」に変えることは、健康への意識を高める第一歩です。食べる速度を緩め、噛む回数を増やすことで、満腹感を感じやすくなり、食べ過ぎを防ぐ助けになるとされます。また、血糖値の急上昇が抑えられることは、糖尿病のリスク管理としても注目されています。

食生活でのちょっとした習慣の変化が、長い目で見れば健康的な暮らしにつながるかもしれません。まずは今日の食事から、一口一口を大切にしてみませんか?


監修者:用賀きくち内科 肝臓・内視鏡クリニック 院長 菊池真大

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慶應義塾大学医学部卒業
東海大学医学部客員准教授
米国ペンシルバニア大学消化器内科元博士研究員
日本アルコールアディクション医学会理事
日本総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本肝臓学会専門医、日本内視鏡学会専門医、日本人間ドック健診専門医、日本病態栄養学会専門医、日本抗加齢医学会専門医
2024年秋、メタボとロコモを同時予防管理する未来志向型クリニックを東京・用賀の地に開業。

https://www.youga-naika.com/