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管理栄養士「なるべく避けて」→実は『動脈硬化』を加速させているかも…なるべく控えたい“NGな食材”とは?

  • 2025.10.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

健康的な生活を心がける中で、動脈硬化が気になるという人も多いはず。動脈硬化は血管が硬くなり、心臓病や脳卒中などのリスクが高まることが知られています。普段の食事が健康に大きく影響することから、「どんな食材を控えたら良いのか知りたい」と思う方も多いでしょう。

この記事では、管理栄養士の視点を元に、動脈硬化予防のために「なるべく避けておきたい」食材について探ってみます。

動脈硬化の基本的な仕組みとその影響

動脈硬化は、動脈の内側を覆う血管壁が徐々に厚く硬くなる状態を指します。

血管が本来持つ柔軟性を失うことで、血液をスムーズに流す機能が低下してしまうのです。動脈硬化にはいくつかのタイプがありますが、代表的なのは動脈の内壁にコレステロールなどがたまってできる「プラーク」というかたまりができて血管を狭くしてしまう現象です。

血管が狭まると血液の流れが妨げられ、酸素や栄養素が十分に全身へ届きにくくなります。そのため、心臓や脳の血管に影響が現れると、狭心症や心筋梗塞、脳梗塞といった深刻な病気のリスクが高まる可能性が指摘されています。また、血管全体が硬くなることで血圧が上がりやすくなるとも考えられています。

動脈硬化は自然に起こる加齢現象の一部とも考えられており、すべての人に同じように強く現れるわけではありません。食生活や生活習慣だけでなく、遺伝的な要素なども関係しているとみられています。

血管を守るために控えたい食材とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では具体的に、どんな食材がよく指摘されるのでしょうか?

まず多くの管理栄養士が挙げるのは「揚げ物」です。とんかつやフライドチキン、唐揚げなどは油で揚げられており、使われる油の種類や揚げ過ぎによってトランス脂肪酸が発生しやすいと言われています。これらは悪玉コレステロールを増やしてしまう可能性があるといわれています。

また、加工肉も注意が必要です。ハム、ソーセージ、ベーコン、ウインナーなどがこれに該当します。これらは塩分や保存料、脂肪が多いことが多く、頻繁に大量に食べるスタイルは動脈硬化につながる可能性が示唆されています。加えて、揚げ物や加工肉だけでなく、脂身を多く含む肉類やバターなど動物性脂肪自体も控えた方が良いと言われています。

さらに、スナック菓子やインスタント食品、ファストフードも同じく飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の摂取源として注意が必要です。これらは手軽で美味しい反面、塩分や過剰な脂質を含むことがあり、動脈硬化のリスク増加に寄与する可能性があります。

そして、塩分の摂りすぎも血管に負担をかける可能性が指摘されています。塩漬けなどに加工された食品も過剰摂取には注意が必要です。

動脈硬化の予防には、特定の食材を控えることは一つの側面ですが、それだけですべてが決まるわけではありません。食生活全体のバランスや運動習慣、体重管理、喫煙やストレス対策なども大切な要素です。日々の生活を見直しつつ、なるべく揚げ物や加工肉、スナック菓子などは控えめにしてみましょう。霜降り肉、鶏皮、牛脂、ラード、バターなど、脂身の多い肉や動物性脂肪そのものを控えることも大切です。

大切なのは“バランスと選択”

動脈硬化予防にあたって、「なるべく避けておきたいNG食材」を知っておくことで、動脈硬化のリスクを軽減できる可能性があります。一方ですべてを完全に遠ざけるのは現実的ではありません。

そのうえで、毎日食べている・大量に食べているなどの場合は量を控えめにし、バランスの良い食事を心掛けましょう。今日からの一歩が体を変えるきっかけになるかもしれません。


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。