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『なぜか敵をつくらない人』は自然に使っている…“衝突を避ける一言”とは?【プロの解説】

  • 2025.9.12
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

仕事場や友人関係で、いわゆる“敵”をつくる人とつくらない人がいます。なぜか一緒にいると心地よく、誰とでもうまくやっているあの人。無理していないのにトラブルに発展しにくいのは一体なぜなのか?「気にしないで」や「大丈夫です」ではなく、衝突を上手に避けるちょっとした一言が秘訣だと言われています。今回は、「なぜか敵をつくらない人」が自然にしている、そのコツと心理的な背景を探ってみましょう。

敵をつくらない人が使う意外な“衝突回避ワード”

人間関係で衝突を避ける一般的な言葉としては、「気にしないで」や「大丈夫です」がよく挙げられます。確かに相手を傷つけないように配慮した言葉です。
しかし同時に、「問題があるのはあなたの方」「自分は問題視していない」というニュアンスを与えがちです。すると、無意識に「私の気持ちをそう簡単には受け入れないのね」と反発心が生まれる場合もあるのです。

では、なぜ“敵をつくらない人”は自然に衝突を避けられるのか。その秘密は「相手の気持ちをただ認め、共感する一言」にあります。たとえば「そうだったんですね」「なるほど、そう感じるのもわかります」といった、相手の主張や感情を否定せずに受け止める言葉です。心理学の研究でも、共感を示すことは信頼感を生み、対立や敵対心を減らす効果があると報告されています。

また、こうした言葉は相手に「あなたの気持ちを理解しようとしている」という安心感を与え、感情的な壁を下げさせます。結果として衝突を避け、良好な関係性を築くきっかけになるのです。

相手にとって安心できる存在になることがポイント

共感的な言葉が衝突を回避する理由は、心理学の「傾聴」や「非防衛的コミュニケーション」の概念に裏打ちされています。傾聴とは、相手の言葉や感情に集中し、理解しようと努める姿勢のこと。これができる人は、相手にとって安心できる存在となり、対立が生じにくいのです。

例えば職場でミスがあった際、「気にしないで」と伝えるだけでは相手に響きにくい場合があります。
「そういうこともありますよね。次に活かしましょう」と共感+前向きな言葉を添えると、防衛せずに前向きに受け止めやすくなります。また、友人同士の意見の違いでも「その考え方も面白いね。私はこう思うけど」とお互いの意見を尊重する一言があると衝突は避けやすいです。

このように、単に相手を否定しないだけでなく、感情を受け入れ尊重する一言が自然に言える人は、自ずと敵を作らず円滑なコミュニケーションを続けることができるでしょう。

共感をいれるだけで印象が変化

結局のところ、「なぜか敵をつくらない人」は特別なテクニックではなく、ごく自然に相手の気持ちに寄り添った言葉を選んでいます。その秘訣は「気にしないで」「大丈夫です」のような一方的な否定や鎮静化ではなく、「あなたのそういう気持ちをちゃんと理解しています」「大切に思っています」という共感の表現にあるのです。

これが心から伝わると、人は敵意を抱かずむしろ味方として認めてくれます。だからこそ自然に敵をつくらず、人間関係での摩擦や衝突もぐっと少なくなるのです。日々のコミュニケーションの中で、ぜひ相手の話に耳を傾け、感情を受け止める一言を添えてみましょう。


監修者:あゆ実社労士事務所

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人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。