1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 「精神科に!?」姉と実母からまさかの提案!自分でも気づかなかった深刻なサインとは<子どもの命か私の命か>

「精神科に!?」姉と実母からまさかの提案!自分でも気づかなかった深刻なサインとは<子どもの命か私の命か>

  • 2025.8.31

28歳のルナさんは妊娠中に胸のしこりに気付き、大学病院で検査を受けた結果、乳がんと診断されました。年齢的に早期治療が望ましく、妊娠を継続したいルナさんと治療を優先してほしい夫の意見は対立。しかし姉との会話をきっかけに、ルナさんは出産への意思を固めます。
ところが夫は「普通の出産・育児ではない」と“普通であること”にこだわり、ルナさんは離婚を決意。離婚協議を進めるなかで夫の浮気現場を目撃したことが決定打となり、最終的に離婚が成立します。治療が始まり、抗がん剤を続ける中で「乳房温存療法」か「乳房切除術(全摘出術)」かの決断を迫られました。両親と相談した末、ルナさんは全摘を選択。手術は無事に成功しました。

季節が移り変わり、ルナさんは妊娠後期に入りました。街で元夫と、その浮気相手だった女性が歩く姿を目にし……。その日を境に、ルナさんの気分はふさぎがちに。ひとりになると、不安や恐怖が押し寄せてきてーー。

姉そして実母からの“まさかの提案”に…

仕事から帰宅した姉は、実母とルナさんの精神状態について話し合いました。実母は、ルナさんがうつ病ではないかと案じており……。翌日、姉と実母は「一度、精神科を受診してみては」と勧めましたが、ルナさんは自分の不調を認めず、受診をきっぱりと拒んだのでした。

近年、産後うつの認知は広がっていますが、妊娠中もホルモンバランスの急激な変化やストレス、不安などを背景に、うつ状態(いわゆる「妊娠うつ」)に至ることがあります。

以前は楽しめていたことが楽しめない、気分の落ち込みや憂うつ感が続く――こうした状態があるときは、受診のサインです。まずは産科の医師や、保健センターの保健師に相談してみましょう。自分ひとりで動くのが難しい場合は、信頼できる人に打ち明け、同行してもらうのもひとつの方法です。

頼れる人が思い当たらない場合は、専門機関に相談してみてください。相談窓口をいくつかご紹介します。

【よりそいホットライン】
0120-279-338(フリーダイヤル・無料)※岩手県・宮城県・福島県からは0120-279-226(フリーダイヤル・無料)
【こころの健康相談統一ダイヤル】
0570-064-556 ※発信地の都道府県・政令指定都市が実施する「こころの健康電話相談」などの公的窓口につながります。相談対応の曜日・時間は自治体により異なります

幸い、ルナさんには、見守ってくれる姉や遠方から駆けつけてくれる実母など、温かい家族がそばにいます。家族の提案を受け入れ、自分の心の状態に向き合ってほしいですね。


監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生

日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。


著者:マンガ家・イラストレーター つきママ

ベビーカレンダー編集部

元記事で読む
の記事をもっとみる