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「ほんまにいい歌」「最高すぎる」25年後も絶賛される“ピアノと声で魅せるバラード” 25万枚超を売り上げた“ドラマ主題歌”

  • 2025.9.21

「25年前の夏、どんな歌声が心をとらえたか覚えてる?」

2000年の日本。街にはまだCDショップの賑わいが残り、最新のヒット曲が絶え間なく流れていた。インターネットや配信サービスが普及する以前、音楽は“手に入れるもの”であり、その選択は日常の楽しみのひとつだった。

テレビドラマの主題歌が、友人との会話や放課後の教室の空気を支配していたのもこの時代ならではの光景だ。静かにピアノが鳴り、英語のフレーズで始まるその曲は、聴き手の心をそっと揺らし、時間を止めるかのような力を持っていた。

Fayray『tears』(作詞・作曲:Fayray)――2000年7月26日発売

浜田雅功主演のTBS系ドラマ『Friends』の主題歌として流れ、物語の空気を一層深く刻み込み、瞬く間に耳に残る存在となった。

ピアノと歌声が織りなす“透明な世界”

『tears』の大きな特徴は、冒頭の英語詞で始まる歌い出し。ほの暗い劇場で幕が上がるように、ピアノだけの伴奏に澄んだ歌声が重なり、静けさの中から鮮やかな物語が立ち上がっていく。その一瞬の“間”に漂う緊張感は、聴く人の心を掴んで離さない。シンプルに削ぎ落とされたアレンジだからこそ、Fayrayの透明感あるボーカルが一層浮き立ち、感情の起伏を細やかに描き出す。

彼女の声は、まるで水面に落ちた一滴の雫のように柔らかさを広げ、同時に心の奥に深く届く強さを持っている。切なさと凛とした清らかさが同居する響きは、聴く人を自然に物語へと引き込み、日常の喧騒を忘れさせる。澄み切った空気のような余白を残すその歌声が、『tears』を唯一無二の存在へと押し上げていた。

ドラマと共鳴したヒットの余韻

主題歌となったドラマ『Friends』は、写真週刊誌のカメラマン(浜田雅功)とデパート勤務の女性(和久井映見)が出会ったことで物語が動き出す、大人の人間模様を描いた作品だった。

スクープを狙う職業のシリアスさと、偶然の出会いから生まれる微妙な関係性。その緊張感と温度差の中で流れる『tears』は、登場人物の心の揺れをやさしくすくい取るように響いた。ドラマのエピソードが進むたび、楽曲はその余韻を包み込み、視聴者に強く焼きついていった。

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Fayray-2001年撮影 (C)SANKEI

シンガーソングライターとしての確かな一歩

Fayrayは1998年、浅倉大介のプロデュースによってシングル『太陽のグラヴィティー』でデビューを果たした。当初はプロデューサーの色が強い楽曲で活動していたが、6枚目のシングル『MY EYES』からは表題曲も自ら手がけるようになり、作家としての個性を明確に打ち出し始める。

その流れの中で生まれた7枚目の『tears』は、ドラマとの相乗効果も重なり、クォーターミリオン(25万枚)を突破し、彼女にとって最大のヒット曲となった。この作品は、シンガーソングライターFayrayの存在を一気に世間に知らしめた決定的な一曲だったといえる。

涙の温度が残したもの

25年という月日が流れても、『tears』の冒頭が流れると、あの夏の夜の静けさ、そしてドラマの映像とともに胸に去来する感情が鮮やかに蘇る。涙の粒が頬をつたう温度まで、そのまま記憶に宿っているように思える。

時代を超えても変わらず聴く人の心をやさしく揺さぶるこの楽曲は、まさに“余韻を生き続ける歌”といえるだろう。

SNSでも「ほんまにいい歌」「オリジナルが最高すぎる」「まじで良き」といった声が絶えず、多くの人の心に深く刻み込まれている。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。