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「マジで凄い」「ナンバーワンです」30年後も愛される“優しすぎる応援歌” ハーフミリオン超えの“静かなバラード”

  • 2025.9.20

「30年前の秋、どんな音楽が心に残っていた?」

1995年、テレビや雑誌はトレンドを華やかに映し出しながらも、街の人々の心にはどこか落ち着いた気配が漂っていた。チャートには勢いあるダンスチューンやキャッチーなポップスが並んでいたが、同時に日常にそっと寄り添ってくれるような楽曲を求める声も確かに存在していた。

SMAP『どんないいこと』(作詞:大倉浩平・作曲:庄野賢一)——1995年9月9日発売

穏やかで優しい響きは、にぎやかなヒット曲の中でひときわ異彩を放ち、静かに多くのリスナーの心をとらえていった。

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※Google Geminiにて作成(イメージ)

国民的存在へ踏み出した“成長のしるし”

このシングルは、SMAPにとって18枚目のシングルであり、グループの活動がますます注目を集めていた時期に届けられた作品だ。アイドルとしての枠を超え、国民的な存在へと成長しつつあった彼らにとって、この曲は新しい側面を示す試みでもあった。

作曲を手がけた庄野賢一は、既に『Hey Hey おおきに毎度あり』『がんばりましょう』『たぶんオーライ』など、SMAPの代表曲をいくつも生み出してきた人物であり、本作でもその手腕を存分に発揮している。彼が描いたメロディは派手な装飾に頼らず、落ち着いた旋律でグループの歌声を丁寧に引き立て、聴く者に安心感を与えていた。

心を包み込む“透き通ったメロディ”

『どんないいこと』の最大の魅力は、そのシンプルで透明感のあるメロディラインにある。決して激しく盛り上がるわけではなく、静かに心を包み込むように広がっていく旋律は、当時の喧噪の中にあって小さな灯火のように人々を照らした。

SMAPという多人数グループならではの声の重なりは、曲全体に柔らかい奥行きを与え、聴く者の気持ちを穏やかに揺らしていく。歌詞もまた、日常に潜む小さな幸せを慈しむような表現で構成されており、華やかさではなく“優しさ”で心を掴むという点で、彼らの作品群の中でも独自の存在感を放っている。

50万枚を超えて刻まれた“普遍の証”

この楽曲はランキングでも初登場1位を記録し、50万枚を超えるセールスを達成した。ハーフミリオンという数字を残したことは、作品の普遍性とファンからの厚い支持を物語っている。大倉浩平の柔らかな詞世界と庄野賢一のメロディが重なり合い、SMAPの歌声を通して幅広い世代に届けられた。

さらに後年、この曲はYMOの高橋幸宏にもカバーされている。世代やジャンルを越えて選ばれたことは、この作品が単なるアイドルソングを超え、音楽的にも高い評価を得たことを示すものだ。“時代を超えて愛される歌”としての輝きが、このカバーによっていっそう際立った。

時代を越えて寄り添う“静かな灯火”

1995年という時代は、社会的にも人々が新しい生活や価値観への順応を模索していた時期だった。『どんないいこと』は、そんな時代にあって「何気ない幸せを大切にする」という感覚をそっと伝えてくれる楽曲であり、聴く人の背中をやさしく押すような存在だった。

振り返れば、激動の渦中に生まれたこの穏やかなメロディこそが、日常を支える心の灯火になっていたのだろう。30年経った今でも耳にすれば、ふと当時の空気や情景が蘇る。SNSでは「マジで凄いよなあ」「何十年経っても名曲すぎて泣ける…」「ナンバーワンです」と評する声も少なくない。

大きな声で主張するのではなく、静かに寄り添うことで輝きを放つ——その在り方こそが、この曲の最大の魅力である。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。