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「いつ聴いても凄すぎる」35年前に日本のポップス史を変えた“革命的なサウンド” 和製プリンスが生んだ“常識破りの名曲”

  • 2025.9.18

「35年前の夏、あなたはどんな音に身を委ねていた?」

1990年7月。ショッピングモールには流行のファッションに身を包んだ若者たちが集まり、夜の繁華街にはきらびやかなネオンが光を放っていた。まだバブルの余韻が色濃く残る時代、音楽は華やかで派手なものが求められていたが、その中でひときわ異彩を放つ一曲があった。

聴いた瞬間に全身を突き抜けるようなリズム、予測できない言葉の連なり、そして自由奔放に踊り狂う姿。その衝撃は、時代の空気を一気にかき乱し、忘れがたい印象を刻みつけた。

岡村靖幸『どぉなっちゃってんだよ』(作詞・作曲:岡村靖幸)――1990年7月21日発売

グルーヴと叫びが交差する唯一無二の音

岡村靖幸の音楽はしばしば“和製プリンス”と称される。この曲でもその本領は余すことなく発揮されている。ファンクのグルーヴを基盤にしながら、メロディラインにはポップスの親しみやすさを、さらにアレンジにはダンスミュージックの鮮やかさを大胆に取り入れる。その絶妙なブレンドが、他の誰にも真似できないサウンドを生み出していた。

リスナーの耳を奪うのは、緻密に構成されたリズムの中に散りばめられた細かな仕掛けと、突き抜けるようなシャウト。さらに「週刊誌が俺について書いていることは全部ウソだぜ!」というセリフは、当時の岡村自身の姿勢を象徴するかのように響き渡り、ファンに強烈な印象を残した。音楽だけでなく生き方そのものを楽曲に封じ込める岡村靖幸のスタイルが、多くのリスナーを魅了した理由だろう。

異国の街で弾けたダンスの衝撃

このシングルの大きな話題のひとつが、ロンドンで撮影されたミュージックビデオだった。何よりも印象的なのは画面いっぱいに映る岡村靖幸のダンスだ。全身を弾けさせるそのパフォーマンスは、音楽番組や雑誌で紹介されるたびに強烈な話題を呼び、見る者を一瞬で惹きつけた。

ステージでもなく、日常の街角でもない、色鮮やかなスタジオで外国人ダンサーを従えて繰り広げられるダンスは、圧倒的なリズムと熱気をまとい、日本のアーティストの枠を飛び越えたスケール感を持ち、ファンはもちろん、音楽シーン全体に鮮烈な衝撃を与えたのだ。

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『MUSIC AWARDS JAPAN 2025』レッドカーペットに登場した岡村靖幸 (C)SANKEI

伝説を告げた“はじまりの一曲”

『どぉなっちゃってんだよ』は、岡村靖幸にとって12枚目のシングルにあたる。既に個性的な楽曲群で注目を集めていた彼だが、この曲のリリース以降、その存在は一層特別なものとして語られるようになった。

歌詞には彼独自の言語感覚が詰め込まれ、意味を超えたリズムや響きが聴き手の体に直接届く。ありふれたラブソングや応援歌が多かった当時のシーンの中で、岡村靖幸の作品は「ジャンルの枠では語れない」存在として浮かび上がったのだ。そこから彼を巡る数々の伝説が紡がれていくが、その“はじまり”を告げたのが、このシングルだったといえるだろう。

「これはただのポップスではない」――そんな感覚を抱かせた稀有な一曲であり、リスナーにとって忘れられない体験を提供した。

今なお響き渡る“ライブの熱狂”

振り返れば、『どぉなっちゃってんだよ』は岡村靖幸というアーティストを象徴する作品のひとつだ。常に型に収まらず、時代の音を柔軟に取り込みながらも自分の色に染め上げる。その姿勢は、この曲を境に“伝説”として広がり始めた。

そして今なお、彼のライブではこの曲が披露されると客席が一気に熱狂し、世代を超えて観客が一緒に踊り出すほどの盛り上がりを見せる。リリースから35年経った現在も、最前線で輝き続ける曲であることを証明している。

現に、SNSでは「人の世界観を変えてしまう圧倒的な力」「誰にも真似できない世界」「いつ聴いても凄すぎる」「狂ってしまった…天才だよ」「天才すぎる」といった声で溢れている。

街のざわめきにまぎれて突然耳に飛び込んできたら、思わず足を止めてしまうような力。それこそが、この曲が35年を経てもなお語り継がれる理由なのだ。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。