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意外に間違える人が多いかも…?「0.1+1.1÷0.11」→正しく計算できる?

  • 2025.8.27
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数字の中でも0や1は計算しやすい、そう思っていませんか。

しかし、小数が絡むと意外と難しく感じるかもしれませんよ。

さて、今回の問題、あなたは正しく計算できるでしょうか。

問題

次の計算をしなさい。
0.1+1.1÷0.11

解答

正解は、「10.1」です。

「小数がたくさん出てきて混乱する!」と感じた人は、ぜひ次の「ポイント」をご覧ください。

この問題の計算方法を詳しく解説していますよ。

ポイント

この問題のポイントは、「1.1÷0.11」です。

実は、この問題、最初にこの小数の割り算から計算することがとても重要です。

というのも、計算順序のルールでは、割り算は足し算よりも先に計算することになっているからです。

<計算順序のルール>
次の順で計算します。

1.( )の中
2.掛け算・割り算
3.足し算・引き算

※同じ優先順位の計算がある場合(足し算と引き算が並んでいるときなど)は、左から計算します。

さて、「1.1÷0.11」から計算すると分かっても、肝心の計算方法が分からなければ先には進めません。

1.1÷0.11のように「小数で割る」割り算の場合は、次の手順で計算をします。

<小数の割り算の計算ルール>

ステップ1:割る数が整数になるまで小数点を右に移動する
ステップ2:割られる数にもステップ1と同じ桁分小数点を右に移動する
ステップ3:割り算をする

では、実際にやってみましょう。

まずは、割る数である0.11が11になるように、小数点を右に2桁分移動します。同じように、割られる数である1.1の小数点も右に2桁分移動します。

※1.1は1.10と考えると、小数点の移動がしやすくなります(1.10の小数点を右に2桁分移動すれば、110になります)。

あとは、「110÷11」を計算すればOKです。

0.1+1.1÷0.11  ←割り算から計算する
=0.1+110÷11  ←小数の割り算を整数の割り算にして計算する
=0.1+10

残りの式は小数+整数です。小数の足し算では、小数点の位置を揃えて各桁を足します。10は10.0のことだと考えて計算しましょう。

0.1+10
=0.1+10.0
=10.1
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これで答えが出ましたね。

小数の割り算の計算の仕組み

最後に、「1.1÷0.11」を「110÷11」として計算してもよい理由を見ておきましょう。

「a÷b」という割り算は、a/bという分数に変換できます。「1.1÷0.11」なら1.1/0.11です。

1.1÷0.11
=1.1/0.11

分数では、分子と分母に同じ数を掛けても大きさは変わりません。そこで、分子と分母に100を掛けます。100を掛けると、掛けられる数の小数点は右に2桁分移動します。

1.1/0.11
=(1.1×100)/(0.11×100)
=110/11

110/11を再び割り算に直すと、「110÷11」ですね。

110/11
=110÷11

これで、「1.1÷0.11」と「110÷11」は同じ計算だと分かりました。

まとめ

今回は、小数の割り算が混じった問題に挑戦しました。

この問題は、割り算を先に計算すること小数で割る割り算は整数にしてから計算すること、二つの知識がないと答えにたどり着けません。

このように、複数の知識を組みあわせないと答えられない計算問題は多いものです。

最初は難しく感じるかもしれませんが、練習を重ねると、式を見たときに「これとあれの知識を使うんだな」と判断できるようになっていきますよ。ぜひ、さまざまな問題にチャレンジして、計算に慣れていきましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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