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「突然すぎて…」「ショック」名優が“急遽降板”する事態に悲痛の声も…「観て後悔はしない」“数々の偉業”を成し遂げた至高ドラマ

  • 2025.8.23

ドラマの中には、予期せぬトラブルに見舞われながらも、それを力に変えて“名作”となった作品があります。今回は、そんな中から"トラブルを乗り越えた作品"を5本セレクトしました。本記事ではその第1弾として、ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)をご紹介します。病に倒れ降板した名優の難役を引き継ぎ、記録に残る名作となった大河ドラマの魅力とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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始球式に臨む小池栄子(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合)
  • 放送期間:2022年1月9日~12月18日
  • 出演: 小栗旬(北条義時 役)

源頼朝(大泉洋)が鎌倉幕府を築いたのち、幕府は家臣団十三人によって支えられていきます。ところが頼朝の死を境に、御家人たちは権力をめぐって対立し、次々と血なまぐさい抗争へと突き進んでいきました。

その渦中にいたのが北条義時(小栗旬)。当初は野心とは無縁の若者でしたが、頼朝から学んだ知恵と冷徹な判断力を武器に、一族を守るため数々の非情な決断を下していきます。父・北条時政(坂東彌十郎)や姉・政子(小池栄子)、そして周囲の御家人たちとの駆け引きの中で、義時は次第に権力者の顔をのぞかせ、やがて幕府の実権を握る存在へと成長。

武士の世が確立されていく激動の時代、人の情と権力の板挟みに揺れた義時の歩みを描きます――。

野心とは無縁だった青年が、武士の世を支えるために選んだ苦渋の道

『鎌倉殿の13人』は、2022年に放送された第61作目NHK大河ドラマです。脚本は三谷幸喜さん、音楽はエバン・コールさん、語りは長澤まさみさんが担当しました。

主演の小栗旬さんをはじめ、小池栄子さん、片岡愛之助さん、松平健さん、新垣結衣さん、佐藤浩市さん、故・西田敏行さんら豪華キャストが顔をそろえています。

三谷幸喜さんにとっては『新選組!』(2004年)、『真田丸』(2016年)に続く三度目の大河脚本。三谷作品特有の機知に富んだ台詞まわしと、人間の冷酷さや野蛮さも描く大胆な人物描写により、陰惨な歴史の一面が鮮やかに描き出されました。

物語は、源頼朝亡きあと幕府を支えた十三人の御家人たちの内部抗争を背景に、二代執権北条義時の生涯を描いた群像劇。野心とは無縁だった義時が、一族を守るために非情な決断を繰り返し、武士の世を盤石にしていく姿が丁寧に描かれています。

高い視聴率を記録し、NHKプラスの視聴数では歴代大河ドラマ最多(当時)、NHKオンデマンドでもすべてのドラマの中で最多(当時)となり、リアルタイムだけでなく配信でも大きな支持を集めた作品です。

『絶対に忘れない…』昭和の名優の降板と急逝

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で伊東祐親役に決まっていたのは、ベテラン俳優の故・辻萬長さんでした。

1944年生まれの辻さんは、井上ひさしさん主宰の「こまつ座」で看板俳優を務め、蜷川幸雄さんの舞台でも存在感を発揮してきた名優です。

映画『犬神家の一族』やNHK大河ドラマ『竜馬がゆく』『国盗り物語』『風林火山』『いだてん~東京オリムピック噺~』などに幅広く出演し、文化庁芸術祭優秀賞紀伊國屋演劇賞など数々の賞を受賞。『鎌倉殿の13人』での祐親役は円熟の芝居が期待されていました。

しかし2021年7月、腎盂がんの治療に専念するため降板を発表。そのわずか1か月後、77歳で惜しまれつつこの世を去りました。

「突然すぎて…」「ショック」まだ辻萬長さんの演技観たい」「もう渋いお声と演技が観られないと思うと悲しい」といった声がSNSに相次ぎ、突然の訃報に多くのファンが言葉を失いました。

2022年10月に放送された特番『鎌倉殿の13人 応援感謝!ウラ話トークSP』では、辻さんの撮影済みのシーンを『In Memoriam~在りし日を偲んで~』と題して公開。娘の八重に「悪いことは言わん。1日も早く頼朝と縁を切れ」と諭す姿が映し出され、「伊東祐親役を病気のため降板後 去年8月 逝去されました」とのテロップも表示されました。

まさか辻さんの祐親役を目にできるとは思っていなかっただけに、放送後には驚きと感動の声が相次ぎ、「絶対絶対絶対に忘れません!」「少しでもそのお姿が見られて嬉しかった」とSNSに投稿する人もいれば、「もう絶対観られないんだろうなって思っていたから、本当に、本当に嬉しかった…めちゃくちゃ泣けた…」と涙をにじませる声も寄せられました。

冷酷さと父の温かさを宿した、勇壮な板東武士を熱演

辻萬長さんの代役を務めたのは、三谷幸喜作品の常連として知られる浅野和之さんです。舞台でも代役でチャンスをつかんできた経歴を持ち、今回もその実力が評価されての抜擢でした。浅野さんは、一族を守るために冷酷さをにじませながらも、最後には娘を思う父としての温かさを垣間見せる伊東祐親を熱演。その姿は「無気味さと迫力がさすが」「勇壮な板東武士だった」「いぶし銀の演技」「大河を引き締めている「観て後悔はしない」とSNSでも絶賛されました。浅野さんの祐親は、代役という枠を超え、本作の大きな見どころとなったのです。

名優・辻萬長さんの急逝という大きな試練を背負いながらも、『鎌倉殿の13人』は浅野和之さんの迫真の演技によって物語をつなぎ、走り抜けました。代役が単なる穴埋めではなく、新たな魅力を生み出したことで、まさに“トラブルを乗り越えた作品”として心に刻まれる大河ドラマとなりました。


※記事は執筆時点の情報です