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「一線を画す」「最高を超えて至高」“圧巻の完成度”に止まない称賛の声…「天才すぎて震える…」“破格の名演”で魅せた傑作映画

  • 2025.8.20

映画の中には、正義の名のもとに行使される権力が、果たして本当に正しいのか――そんな問いを突きつける作品があります。今回は、そんな中から"司法の闇と戦う社会派ミステリー作品"を5本セレクトしました。本記事ではその第1弾として、映画『検察側の罪人』(東宝)をご紹介します。正義の名のもとに激しく対立する2人の検事。交錯する信念の先に待っていた“真実の闇”とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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俳優・二宮和也(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『検察側の罪人』(東宝)
  • 公開日:2018年8月24日
  • 出演: 木村拓哉(最上毅 役)

東京で起きた殺人事件をきっかけに、東京地検刑事部のエリート検事・最上毅(木村拓哉)と、新人検事の沖野啓一郎(二宮和也)がコンビを組むことになります。尊敬する最上のもとで、理想に燃える沖野は取り調べに真摯に向き合おうとしますが、次第に最上の捜査姿勢に違和感を抱くように。

最上が狙いを定めたのは、複数いる容疑者の中でも、かつて未解決殺人事件で“最重要参考人”とされた過去を持つ松倉重生(酒向芳)。事件はすでに時効を迎えていましたが、最上は決定的な証拠がないにもかかわらず、執拗に松倉を追い詰めていきます。

松倉から自白を引き出そうと、沖野も取り調べに全力を注ぎますが、松倉は一貫して犯行を否認。やがて沖野は、最上が“正義”の名のもとに、松倉を無理やり犯人に仕立てようとしているのではないかという疑念を抱き始めます。

揺れ動く信頼は、やがて決定的な対立へ。事件の審理をめぐり、ふたりの検事は、それぞれの“正義”をかけて激しくぶつかり合うことになります――。

疑わしきは罰すべきか?初共演の2人が挑む社会派ドラマ

本作は、雫井脩介さんの同名小説を原作としています。雫井さんは『犯人に告ぐ』で第7回大藪春彦賞を受賞し、同作をはじめ『クローズド・ノート』『ビター・ブラッド~最悪で最強の親子刑事~』『火の粉』など、多くの作品が映像化されている人気作家です。

主演は木村拓哉さんと二宮和也さん。本作が2人の初共演となりました。松倉を犯人と信じて突き進む最上検事と、法の原則に忠実であろうとする新人検事・沖野。対立するふたりの姿を通して、司法制度が抱える矛盾や闇が浮き彫りになっていきます。

ほかにも吉高由里子さん、酒向芳さん、松重豊さん、山﨑努さんといった実力派が顔をそろえ、緊張感あふれる人間ドラマを織り成しています。

破格の名演にSNS「天才すぎて震える」

2018年8月24日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われた公開初日の舞台挨拶には、主演の木村拓哉さんと二宮和也さん、さらに吉高由里子さん、八嶋智人さん、松重豊さん、そして原田眞人監督が登壇しました。

舞台挨拶では、原田監督が印象的な撮影エピソードを披露。二宮さん演じる沖野と、酒向芳さん演じる松倉が対峙する激しい取り調べシーンで、台本にはない言葉が飛び出したといいます。

SNSでも、「ニノの演技が凄まじい」「天才すぎて震える…」といった絶賛の声が多数寄せられています。役の感情が極限まで高まった瞬間がそのままスクリーンに刻まれ、多くの観客の心に残る名場面となりました。

『ママー!』の絶叫に戦慄…緊迫の怪演シーン

映画『検察側の罪人』で松倉重生を演じた酒向芳さんは、その怪演によって一躍注目を集めました。普段の穏やかな印象からは想像できないほど、非道で不気味な人物を全身で体現。とくに二宮さんとの取り調べシーンでは、鬼気迫るやり取りが観る者を圧倒しました。

役作りのため、舞台となる荒川を数日かけて歩き、セリフに実感を込めたといいます。撮影現場でも共演者との私語を控え、役柄と向き合うという徹底ぶり。

松倉という人物は特別な“悪”ではなく、平凡な人間でも、ふとした拍子に道を踏み外すことがある――その危うさを役に重ね、松倉の底知れぬ恐ろしさを表現したといいます。

SNSでも「鳥肌が立つ」「取り調べシーンの本気の怒号と『ママー!ママー!』の返しが凄い」「怪しそうで怪しくないけど怪しい、酒向芳さんの快演が良かった」といった声が続出。

映画好きにこそ観てほしい傑作」「闇の世界は怖いなと思った「一線を画す作品「最高を超えて至高」との反響も寄せられ、本作が単なるサスペンスではないことが伝わってきます。

正義と信念がぶつかり、司法の裏側に潜む闇があらわになる――。映画『検察側の罪人』は、まさに“司法の闇と戦う社会派ミステリー作品”として、多くの観客の心に残る名作です。


※記事は執筆時点の情報です