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『部下がぐんと伸びる上司』は無意識に使ってる…「頑張って」でも「期待してる」でもない、“自信を引き出す一言”とは?【プロが解説】

  • 2025.8.31
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

上司として部下のやる気や自信を引き出したいけれど、「頑張ってね」や「期待しているよ」と言ってみても、なんだか上手く響かない…そんな経験はありませんか?部下が自信を持つ瞬間、じつは上司が無意識に使っている特別なフレーズがあると言われています。言葉ひとつで、部下のモチベーションや自己肯定感が大きく変わることをご存知でしたか?
本記事では、「なぜか部下が自信を持てる上司」が使っている、“ありふれた応援”とは一線を画す効果的な言葉の秘密に迫ります。プロの目線から、その理由と具体例をわかりやすく解説していきます。

「頑張って」「期待してる」では伝わりにくい、真の自信の源

一般的に、上司が部下に送る激励の言葉としてよく耳にするのが「頑張って」や「期待しているよ」というフレーズです。これらは良かれと思って使われるものですが、実は部下の自信を引き出すうえでは意外と効果が限定的です。

心理学研究でも、具体的な承認が自己効力感を高めることが示されています。

『頑張って』は励ましの意図で使われます。ですが、時に『結果だけを求めているのでは?』というプレッシャーに変わることもあります。また「期待しているよ」は、部下の能力を信じているようでいて、重圧や不安感を生み、自己評価を上げるよりも焦りを増やしかねません。これらは「結果」や「役割」ありきの承認であり、部下の内面にある「自分ならできる」という自信の核心には届きにくいのです。

心理学的観点からも、自己肯定感や自信は自己効力感(自分の行動で目標を達成できると信じる感覚)が支えており、承認される対象が「過程」や「取り組み方」、さらには「存在そのもの」に向けられる必要があります。つまり上司の言葉は、部下の「できる力」だけでなく、その人自身への信頼感や価値を示すことが肝心なのです。

無意識に使われている「自信を引き出す魔法のフレーズ」とは?

それでは、なぜか部下が自然と自信を持てる上司が使う言葉とは、どんなものなのでしょうか?それは「あなたらしさが活きているね」や「その考え方は素敵だよ」「助かっているよ」「心強いよ」といった、部下の「個性」や「プロセス」を具体的にとらえ、それを認める言葉が多いのです。

例えば、部下が提案や意見をした際に、「〇〇さんの〇〇な視点はすごく役立ってるね」と伝えることで、結果だけでなく“取り組み方”や“考え方”を認めているとわかります。こうした言葉は部下が「自分はこのままで価値がある」と感じる自己肯定感につながり、内側から自信を生み出すのです。

また「今回の改善点も、前回の経験が活きているよね」と伝えることも効果的です。部下は自分の成長を実感しやすくなり、自然に『できる自分』を認識できます。

このようなフレーズは部下への共感や具体的承認を含むため、ただ単に「頑張って」と声を掛けるより、いっそうの信頼感や安心感を与えられます。結果として部下は“上司に理解されている”“自分の成長がちゃんと見えている”と感じ、自信が増していくのです。

言葉を変えるだけで生まれる職場の好循環

この『自信を引き出す言葉』は、部下一人ひとりのやる気を高めるだけではありません。チーム全体の空気を変える影響力も秘めています。承認や認め合いの文化が根付けば、互いの強みを活かし合える職場になり、心理的安全性も高まり、チャレンジ精神が生まれやすくなります。

たとえば、「あなたの〇〇な判断がチームを助けてくれたよ」と具体的に伝えられると、本人は自分の貢献度をはっきりと理解できるうえ、周囲もその価値を共有することになります。こうした言葉のやり取りが繰り返されることで、自然に自信を持つ部下が増え、同時に上司も「どんな声掛けが効くか」を無理なく身に付けていけます。

現代のマネジメントでは、単に成果を求めるだけでなく、個人の特性や努力を認めるコミュニケーションが鍵です。実際に、多くのリーダーや組織開発の専門家が、「具体的な承認フレーズ」の重要性を推奨していることからも、その有効性は信頼されています。

“個性や過程を具体的に承認する言葉”が、自信を引き出すフレーズ

部下に「頑張って」と言うことは決して悪いわけではありませんが、その言葉だけでは彼らの心の芯に届きにくいのが実情です。本当に自信を引き出したいなら、「結果」ではなく「あなたらしさ」や「努力の過程」に光をあてて、具体的に承認する言葉を掛けることがポイントになります。こうした言葉は部下の自己効力感を高め、やがては職場のパフォーマンスアップにもつながっていくでしょう。

今日からぜひ、部下のちょっとした個性や取り組みを見逃さず、「あなたのここが素敵だよ」と伝えてみてください。その積み重ねが“自信あふれるチーム”の基盤となるはずです。


監修者:あゆ実社労士事務所

人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。