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『なぜか頼りにされる人』は初対面でやっている … 「自己紹介」でも「雑談」でもない、“距離を縮める裏ワザ”とは?【プロが解説】

  • 2025.8.16
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

初めての人と会うとき、緊張して何を話せばいいか分からない…そんな経験は誰にでもありますよね。たとえば、取引先との初打ち合わせや、知人の紹介で初めて会う人との食事など、ビジネスでもプライベートでも「何を話そう」と迷う瞬間は多いものです。
でも中には、初対面にもかかわらず「なぜかこの人なら話しやすい」「この人に頼ろう」と感じさせる人がいます。彼らがしているのは、単なる自己紹介や雑談ではない、もっと繊細で効果的な“距離を縮める技”です。
この記事では、その秘密に迫りながら、誰でも実践できるポイントを紹介していきます。初対面での印象をグッと良くしたい方、ぜひ読んでみてください!

「自己紹介」や「雑談」を超えた、初対面で信頼を生むコミュニケーションの秘密

初対面で人に頼りにされる人は、単に自己紹介で名前や経歴を伝えたり、天気の話や趣味の話をしたりするだけではありません。

彼らの共通点は、「相手の話にしっかりと耳を傾ける」「相手の気持ちや状況を察する力」が非常に高いことです。これはカール・ロジャーズの来談者中心療法でも指摘されており、相手に「理解されている」と感じさせることで、自然と信頼や親近感が生まれやすくなるのです。

また、“共感的な聴き方”を通じて、相手が自分の話をしたくなる環境を整えています。単なる雑談とは異なり、相手の感情や価値観に寄り添う姿勢が鍵です。その結果、相手は「この人なら話しやすい」、「困ったときに助けを求めても大丈夫」という安心感を持ちやすくなります。つまり、初対面での距離を縮めるには、話すこと以上に「聞くこと」が重要だと言えるでしょう。

具体的に何をしている?実践される“距離を縮める技”のポイント

では、初対面の場で具体的にどんなことをしているのでしょうか。大きく分けると以下の3つが代表的です。

  • 1. アクティブリスニング(積極的傾聴)
    相手の話にうなずきや短い相槌(「なるほど」「それで?」など)を入れることで、話を促し、相手の気持ちを引き出す技術です。話を遮らずに聞き、相手の感情に共感する姿勢を示します。
  • 2. オープンクエスチョンを活用
    「はい」「いいえ」では答えられない質問を投げかけることで、相手が自分の考えや感情を深く話すきっかけを作ります。例えば「このお仕事のどんなところが好きですか?」などです。
  • 3. 小さな共通点や興味を見つけて広げる
    例えば「出身地」「食べ物」「最近見た映画」など、話のなかから少しでも共通の趣味や経験を見つけ、「実は私も…」と話を広げることで、親近感が生まれます。無理に話題を作るのではなく、相手の話から自然と拾うのがポイントです。

心理学者のカール・ロジャーズが提唱した「無条件の肯定的関心」「共感的理解」の考え方は、このようなコミュニケーションにも通じます。あくまで相手の"ありのまま"を尊重し、理解を示すことで、短時間でも信頼関係を築きやすくなるのです。

信頼はじわじわと積み重なる。初対面から続く“頼りにされる人”のコミュ力

初対面のコミュニケーションで「頼りにされる感覚」は一朝一夕に生まれるものではありませんが、その第一歩は誰にでも踏み出せるものです。

自己紹介や雑談だけに頼らず、相手の話を丁寧に聴く姿勢や共感を示すことで、その場の空気を変えることが可能です。これにより、自然と相手は心を開き、困った時や相談したい時に頼ってみようと思いやすくなります。

さらに、こうした態度は相手に安心感を与えるだけでなく、自分自身も相手の視点を理解しやすくなるため、良好な人間関係の土台を築くことにもつながります。つまり、初対面の「距離を縮める技」は、表面的なつながりを越え、深い信頼関係のスタートラインになるのです。

初対面で「頼りにされる人」になるための鍵は“聴く力”にあり

初対面の場で「なぜか頼りにされる人」は、自己紹介や単なる雑談とは一線を画し、相手の話をしっかりと聴き、共感を伝えることで自然と距離を縮めています。これらのテクニックは難しいものではなく、日常生活のちょっとした心がけで実践可能です。

相手の話に興味を持ち、受け止めることで、信頼感が生まれます。そして、その信頼はやがて「頼りにされる」関係へと発展します。もし新しい人との出会いを前に緊張しているなら、まずは相手に「話したい」と思ってもらえる空気作りから始めてみましょう。それだけで、あなたの印象は驚くほど良くなるはずです。


監修者:あゆ実社労士事務所
人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。