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『なぜかお願いして断られない人』は自然と言っている…「お願いできますか?」ではない“心を動かすフレーズ”とは?【プロが監修】

  • 2025.8.10
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「お願いできますか?」の一言だけで、なぜかスムーズに「いいですよ」と引き受けてもらえる人がいますよね。でも、ただ丁寧に頼めばいいというわけではありません。

人の心を動かす「言い方」や「伝え方」があるんです。今回は、「なぜか断れないお願い」ができる人が使っている、誰もが好感を持ち、スッと頼みごとを聞いてもらえるフレーズやコツをご紹介します。

普段の相談や仕事の依頼で「お願いできますか?」以上に効果的な言葉を知れば、あなたもいつの間にかお願い上手な人になれるかも?

心を動かすお願いの秘密とは

まず考えたいのは、「お願いできますか?」がなぜ意外にも断られやすいか、です。

単純で丁寧に聞こえますが、一方で相手に「イエスかノーか」の選択だけを突きつけてしまうシンプルすぎる依頼もあります。実は心理学の研究でも、「相手の感情や状況に寄り添いながらお願いをすると、拒否感がぐっと減る」と言われています。

例えば、感謝を先に伝えたり、相手の都合を尊重する言葉を添えたりすると、「あなたのことを大切に考えていますよ」というメッセージが伝わります。すると、相手は自然と「断りにくい」と感じ、結果的に依頼を引き受けやすくなるのです。さらに、お願いの背景や理由がしっかり伝わると、「なぜ頼まれたか」が相手に理解されて共感が生まれやすくなります。

つまり「お願いできますか?」だけではなく、相手の気持ちに配慮したり具体的な事情や感謝を伝えることが重要なのです。

具体例で分かる!心を動かすフレーズと頼み方のコツ

では、どんな言い回しが「断りにくい頼み方」なのか?効果的なフレーズをいくつか見てみましょう。まず、「お願いできますか?」を一歩進めて、次のように言うと印象がガラリと変わります。

「いつもお忙しいところすみませんが、◯◯の件で少しご相談させていただけると助かります。」

「お忙しいのに」と相手への配慮を入れることで、「自分の時間を気にかけてくれている」と感じ、断りにくくなります。

「もし可能であれば、◯◯の部分だけ少し手伝ってもらえると本当に助かります。」

「もし可能であれば」と答えやすい選択肢を与えつつ、「◯◯の部分だけ」と具体的に範囲を限定することで、負担が少ない印象を与えます。

また、お願いする前に相手の状況を尋ねたり、お願いの理由を伝えたりすることも効果的です。

「今週はお忙しいですか?もし時間があれば、急ぎではないけれど◯◯について教えていただけると嬉しいです。」

このように、相手の都合を確認して配慮を示したうえで、急ぎでないことを伝えれば、プレッシャーを与えずに頼めます。

頼み方のポイントは、「相手が選べる余地を残す」「感謝や配慮の言葉を入れる」「なぜそのお願いが必要か伝える」こと。この3つを押さえるだけで、あなたの頼みごとが「断りにくいお願い」になりやすいのです。

心に響く頼み方でコミュニケーションをスムーズに

「お願いできますか?」という言葉は悪くありませんが、それだけだと相手にプレッシャーを与えてしまい、場合によっては断られやすくなることもあります。心を動かす本当のお願い上手は、相手の気持ちに寄り添い、状況を思いやりながら、感謝の念も伝えるフレーズや態度を持っています。

仕事やプライベートで頼みごとがあるとき、今回紹介した言い方やコツを一度取り入れてみてください。相手が「断りにくいお願い」をされることで、単なる依頼が「応援したい気持ち」に変わり、より良い関係を築くきっかけにもなります。結局のところ、頼みごとは“コミュニケーション”です。思いやりの気持ちを込めた言葉選びが、あなたの人間関係をより豊かにしてくれるでしょう。


監修者:川谷潤太(かわたに じゅんた)(株式会社脳レボ 代表)

兵庫県の大手学習塾において、当時最年少で校長に就任後、1教室で1,000名以上の生徒が通う学習塾に発展させ、講師研修や入試特番テレビのコメンテーターなども務める。

その後、岡山県の創志学園高校へ赴任し、学校改革とスポーツメンタル指導を担当。史上最速、創設1年、全員1年生で甲子園に出場した硬式野球部では3季連続甲子園出場を果たし、6名のプロ野球選手が誕生。ソフトボール部では3季連続日本一、柔道部では日本一や世界一の選手も輩出した。

2019年に株式会社 脳レボを創設し、オリンピック選手やプロ野球選手など、アスリートやスポーツチームへのメンタル指導、子ども・保護者・教員向けの教育講演、企業の人材育成マネジメントや研修などを手がけ、講演回数は8年間で1,500回以上、受講者は12万名を突破。脳科学や大脳生理学、バイオフィードバック工学をベースとした、具体的かつ実践的な手法により、多くの方の願望目標達成をサポートしている。