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実は『良い汗』と『悪い汗』には“驚きの違い”があった…→実は病気のサインかも!“気をつけるべき汗”の特徴とは?【医師の監修】

  • 2025.7.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

暑い日や運動すると必ずかく「汗」。よく「汗はかいたほうが健康的だ」と言われますが、実は汗にも『良い汗』と『悪い汗』が存在し、その違いによって体の健康状態が示されているって知っていましたか?ただの体温調整だけでなく、汗が病気のサインになることも。

今回は汗の種類やその見分け方、健康リスクを見極めるポイントについてわかりやすく解説していきます。

汗がでる仕組みと『良い汗』の特徴

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

汗をかくメカニズムは、体温を調節するための自然な反応です。私たちの体は、体温が上昇すると脳の温度調節中枢が反応し、汗腺に「汗を出しなさい」と指令を出します。すると、全身にある汗腺から汗が分泌され、皮膚の表面で蒸発するときに熱を奪って体をクールダウンするという仕組みです。

汗腺は主に2種類あり、一つは「エクリン汗腺」。この汗腺は全身に分布していて、水分と塩分が主成分のさらっとした汗を出します。もう一つは「アポクリン汗腺」と呼ばれ、腋の下などに集中しています。こちらは脂質やタンパク質を含んだ汗を分泌するため、においの原因にもなります。

『良い汗』は運動時や普段の生活でかく、一般的な汗のことを指し、下記のような特徴があります。

  • さらっとしている:水分が多く、塩分や老廃物の含有量が少ない汗
  • 臭いが少ない:アポクリン汗腺の分泌が少なく、においやべたつきがない
  • 汗の分泌量が適度:多すぎず少なすぎない、体温調節に最適な量

『悪い汗』はこんな特徴に注意

一方で、『悪い汗』と呼ばれるものはどんなものなのでしょうか。汗は体温を一定にする役割があり、汗そのものに『悪いもの』はないのですが、冷や汗や悪臭を伴う汗は注意信号。これは自律神経の異常や感染症、内臓の不調などで出ることがあります。

また、普段と比べて汗の量が異常に増減したり、片側だけに汗が多く出る「片側性多汗症」などの症状も病気の可能性を示す場合があります。

汗に異常があると感じたら、放置せずに一度医療機関で相談することが大切です。特に以下のような汗は『悪い汗』の特徴として警戒しましょう

  • とにかくベタベタして臭いがきつい
  • 原因不明の大量の発汗(夜間や安静時にかくことも)
  • 体の片側だけに多くかく汗
  • 冷や汗とともにめまい・倦怠感がある
  • 甘いにおいを感じる汗

こうした変化は体が何らかの異常を知らせているサイン。適切な診断と治療につながる自己観察が健康維持には欠かせません。

汗は体のバロメーター

汗は単なる体温調節の手段と思われがちですが、良い汗と悪い汗の違いを知ることは健康状態をチェックする上で非常に大切です。サラッとして爽やかな良い汗は身体が正しく機能している証。一方、ベタつきや異臭、異常な発汗量は体からの危険信号かもしれません。

日常的に自分の汗の状態を意識し、いつもと違う汗のかき方やニオイ、量の変化があれば早めに専門医を受診しましょう。汗はまさに『体の声』そのもの。生活習慣の見直しやストレスケアも大切にしながら、快適で健康な毎日を送りましょう。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。