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医師「頭痛薬を飲むのは避けて」→いつもの『頭痛』じゃないかも…夏に注意したい“頭痛の正体”とは?

  • 2025.7.31
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暑い季節になると、頭痛で悩む人が急増するのをご存知ですか?汗をかき、水分を失いやすい夏は、体調の変化や生活習慣の乱れからくる頭痛が起こりやすいタイミングです。しかし、ただの「頭痛」と放置して、いつも通り頭痛薬を飲むのはちょっと待ってください。

実は夏に起こる頭痛の中には、別の病気が隠れているケースもあるのです。この記事では、「夏に気をつけたい頭痛の正体」と、むやみに頭痛薬を使うことのリスクについて深掘りします。

見逃しがちな夏の頭痛の真実!

夏に起こる頭痛の原因はさまざまですが、中でも特に注意したいのが熱中症です。熱中症は、体内の温度調節がうまくいかず、体温が危険なレベルまで上昇することで引き起こされる状態で、軽度の場合は軽いめまいや筋肉痛、そして頭痛が現れます。暑さと湿度が高い環境で長時間いると、脱水や塩分不足を招きやすくなり、血液の循環が悪くなることも頭痛の原因です。

また、冷房の効いた室内と外気の差により、自律神経が乱れるケースも。自律神経のバランスが崩れると、血管の収縮や拡張が不安定になり、頭痛が起こりやすくなるのです。加えて、熱中症の初期症状として頭痛があらわれることがあるため、「ただの夏バテやいつもの頭打つかな?」と安易に考えるのは危険

特に、頭痛に加えて吐き気や倦怠感、集中力の低下が見られる場合は、早めの対処が必要です。

熱中症になってしまったら頭痛薬は自己判断での使用はNG!

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

ついつい頭痛が起きると、すぐに市販の頭痛薬に頼りがちになりますが、熱中症の場合は、自己判断での使用はNGです。

ロキソニン等の薬は、熱中症などの脱水状態で服用した場合、腎臓の血流を減らしてしまうなどのリスクがあります。そのため、熱中症による頭痛の場合は、まず水分補給や適切な休息が重要です。冷たい飲み物を過度にとることは避け、ミネラル補給もバランス良く行いましょう。

そして、頭痛がいつもと違う、急に激しくなった、嘔吐や視覚異常が伴う場合は、専門機関を受診してください。早期発見が命を守る鍵となります。

自己判断は避けて適切な対処を

暑い夏は、ただの頭痛と考えていると、熱中症や脱水などの症状が隠れていることがあります。単に頭痛薬で対処するのは危険。

特に頭痛が急に激しくなったり、嘔吐や視覚異常があらわれた場合は、必要に応じて医師の診察を受けることが大切です。まずは脱水や熱中症の予防を徹底し、暑さに負けない生活習慣を心がけましょう!


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。