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医師「腸活の効果が半減するかも」→良かれと思って食べているのに…腸活で避けたい“意外なNG行動”とは?

  • 2025.7.29
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

健康や美容に欠かせない「腸活」。ヨーグルトや納豆、食物繊維豊富な野菜などを積極的にとり入れている人も多いですよね。しかし、食べ方によって、腸活のつもりが効果が半減してしまうかもしれません。知らず知らずのうちにNG行動になっているケースは意外と多いんです。

今回は「腸活のつもりが実は効果が半減してしまうNG行動」について、ポイントを詳しく解説します。

知られざる腸のパワーと腸活の基礎知識

まず、腸は単に消化を担うだけの臓器ではありません。実は、免疫細胞の約7割が腸に存在し、体の免疫バランスを支えている重要な役割を持っています。また、腸内環境が良好だと栄養の吸収がスムーズになり、エネルギーの効率化が図れます。

腸内には約100兆個もの腸内細菌が生息しており、そのバランスや多様性を保つことが健康の鍵。腸活とは、この腸内環境を整えて健康を促進させる活動のことを指します。具体的には、食物繊維や発酵食品を積極的に摂取する、十分な睡眠と適度な運動を心がけるなどが挙げられます。

こうした腸活の積み重ねが、便秘解消や免疫力アップはもちろん、ストレス緩和や肌質改善、さらにはメンタルヘルスの安定にもつながると分かってきました。

腸活でできるだけ避けたいNGポイント

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、効果的な腸活をするためにはどうしたらよいのでしょうか?3つのポイントを見ていきましょう。

1、キムチを加熱する

キムチに含まれる乳酸菌やビタミンC、発酵によって生まれる酵素などは、腸内環境を整えるなどの健康効果がありますが、加熱するとこれらの成分は失活または分解されてしまい、その効果が大きく損なわれます。そのため、鍋や炒め物などにキムチを使う場合は、加熱後にトッピングとして加えることで、腸内環境を整える効果をより活かすことができます。

2、過度な飲酒

せっかく腸活に良いとされる食材や食品を食べても、お酒と一緒に摂取することでその効果が半減してしまうことも。アルコールの過剰摂取で悪玉菌が増え、腸内フローラが悪化してしまうことも。また、過剰摂取により、大腸がんなどのリスクも高まる可能性が指摘されています。

3、果物などの皮を捨てる

野菜や果物は、皮の部分に酵素や食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が特に多く含まれています。そのため、できるだけ皮ごと食べることでより効率よく栄養を摂取でき、栄養バランスの向上にもつながります。ただし、皮は農薬が残りやすい部分でもあるため、しっかりと洗う、または無農薬のものを選ぶといった、安全に食べるための工夫も必要です。

効果的な腸活をしよう

腸活を正しく続けるには、ただ良い食材を選ぶだけではダメ。食べ方、食べる量、食べ合わせをしっかり見直すこと、食事全体のバランスを重視することが何より大切です。さらに、食物繊維を摂りすぎたり、発酵食品に偏ったりせず、適量を心掛けることで腸内細菌の多様性を維持しましょう。

これから腸活を始める方も、すでに実践している方も、今回のNG行動を参考に「正しい腸活法」へシフトチェンジしてみてくださいね。毎日のちょっとした工夫で、快適で健康的な毎日を手に入れましょう。


池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長:柏木 宏幸

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埼玉医科大学医学部卒業。東京女子医科大学消化器内科にて助教として勤務。複数の医療機関で臨床経験を重ね、2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及を目指し、企業や地域住民を対象とした健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療に幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性を発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院:https://www.ikebukuro-cl.com