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医師「なるべく避けて」→実は『腸』に悪影響を及ぼしている… 特に気をつけるべき“5つのNG習慣”とは?【医師の監修】

  • 2025.7.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

健康や美容のキーワードとして注目されている「腸内環境の改善」。私たちの体調や免疫力、さらには気分にも大きな影響を与えることがわかり、整えることが大切だとされています。でも、医師も「なるべく避けてほしい」と注意を促す、腸に悪影響を及ぼす生活習慣もあるんです。

今回は、そのNG習慣をしっかりチェックしていきましょう。

腸内環境の悪化が身体に及ぼす影響

まず、腸の中にはさまざまな細菌がいます。この細菌は「腸内フローラ」と呼ばれ、善玉菌・悪玉菌・日和見菌がバランスよく共存していることが理想とされています。そのため、腸内細菌は多様性を保つことが非常に重要です。では、このバランスが崩れるとどうなるのでしょうか?

腸内環境の乱れはお腹の不調だけでなく、免疫力の低下や生活習慣病のリスク増加につながることがわかっています。実は免疫細胞の約7割は腸に存在し、腸内環境が良いと免疫機能がしっかり働くため、病気にかかりにくい身体づくりに役立ちます

また、腸内細菌は短鎖脂肪酸など体に必要な物質もつくりだし、これが腸の動きを助けたり、エネルギー源になったりしています。さらには、腸は「第二の脳」とも言われ、腸内環境の良し悪しが精神状態やストレス耐性に影響する場合もあると言われています。

日常に潜む5つのNG習慣とは?

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では、医師が特に気をつけてほしいと挙げるNGな生活習慣を詳しく見ていきましょう。

1、無理なダイエットや偏食

極端に糖質を制限したり、栄養素のバランスを無視した食事は、腸内の善玉菌が喜ぶエサを減らしてしまいます。結果、悪玉菌が増える原因に。ジャンクフードや脂っこい食事も脂質が多いため、腸に負担をかけます。野菜や発酵食品、食物繊維をきちんと摂ることが鉄則です。腸活において重要なのは、何よりもバランスです。食物繊維の摂りすぎや発酵食品への偏りは避け、腸内細菌の多様性を維持することが大切です。そのためには、野菜やタンパク質などを幅広く摂取することを心掛けましょう。また、水分補給も腸活には欠かせませんが、炭酸飲料や砂糖入りジュースは腸内細菌のバランスを乱す可能性があるため、注意が必要です。

2、睡眠不足や不規則な生活リズム

睡眠は腸の健康にも大きく影響します。夜更かしや睡眠時間が足りないと、腸の働きが低下して善玉菌の活動が鈍くなることが研究でわかっています。毎日7時間程度の質の良い睡眠が理想的です。

3、過剰なストレス

生活のストレスは自律神経に影響し、腸の動きを乱します。慢性的なストレスは腸内のバリア機能を低下させ、炎症を起こしやすくするため、リラックス時間や趣味を持つことが腸のためにも大切です。

4、運動不足

運動は腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促し、便通を良くする効果があります。座りっぱなしや歩行が少ないと便秘になりやすいので、1日30分程度の軽い運動を習慣にしましょう。

5、過剰なアルコールやタバコの摂取

アルコールや喫煙は腸の粘膜を傷つけ、善玉菌を減らす可能性があります。適度な節酒、禁煙が腸内環境の維持に役立ちます。

腸内環境を整えて健康的に過ごそう

腸内環境を良くするには、悪習慣を避けるだけでなく、続けやすい生活の見直しがカギです。いきなり全部変えるのは大変ですが、小さな習慣の積み重ねが大きな成果を生む可能性があります。

  • まずは食生活から見直す:発酵食品(ヨーグルトや納豆、キムチ)、食物繊維豊富な野菜や果物を積極的に。できれば3食バランスよく食べることを意識。水分摂取も重要で、朝起きたらコップ1杯の水を飲むことで腸が刺激され、腸の動きを促します。冷たい水よりも常温や白湯がお勧め。
  • 毎日の睡眠時間の確保:スマホやパソコンの使用は寝る1時間前に控え、リラックスして寝つきを良くしましょう。
  • ストレス対策にミニ瞑想や深呼吸:日々5分のリラックスタイムが自律神経を整えます。
  • ウォーキングやストレッチを日課に:好きな音楽を聴きながらなら続けやすいですね。
  • 飲酒や喫煙は控えめに:可能であれば禁煙も検討を。

日々のちょっとした気配りと習慣づけで、腸内環境はぐっと改善されます。医師が教えるNG習慣を1つずつ見直し、無理なく続けられる工夫を重ねて、腸内環境の改善を始めてみませんか?


池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長:柏木 宏幸

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埼玉医科大学医学部卒業。東京女子医科大学消化器内科にて助教として勤務。複数の医療機関で臨床経験を重ね、2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及を目指し、企業や地域住民を対象とした健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療に幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性を発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院:https://www.ikebukuro-cl.com