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2025-26年秋冬、“本命買い”の最旬デニム8選──90年代風グランジなど、ランウェイのトレンドBEST4を解説

  • 2025.7.4

90年代風グランジ 気をてらわない王道デニムが復活

ドルチェ&ガッバーナ
ドルチェ&ガッバーナ

2025-26年秋冬におけるデニムシルエットの主流は、ストレートやバギータイプ。これらは、ここ数年継続している定番ボトムのため、正直なところ目新しさは感じられないが、90年代の復活ムードがいっそう高まりを見せている。90年代のリバイバルを最も象徴するキーワードが、「グランジデニム」だ。グランジと言えば、リーバイス501などの古着や洗いざらしのような色落ち感、そして伝説のバンド「ニルヴァーナ」のボーカル、カート・コバーンをすぐさま連想するはず。

グランジデニムのトレンドは、今季数多くのブランドで見ることができる。その中で最も象徴的なのが、「クールガール」をテーマに、モデルのオフスタイルに焦点をあてたドルチェ&ガッバーナ(DOLCE&GABBANA)。かつて絶大な人気を誇り、約12年前に終了されたディフュージョンライン、ディー&ジー(D&G)を一気に呼び起こすコレクションとなっており、その復活を思わせるデザインに胸を熱くした人も多いだろう。気をてらわないシンプルなストレートラインのデニムにあしらったダメージ加工が、懐かしくて新しい。

コーチ
コーチ
ヴァレンティノ
ヴァレンティノ

ストリート感を漂わせるリアルなコーディネートは、コーチCOACH)やヴァレンティノVALENTINO)をお手本にしたい。履き倒したような色合いのライトブルーや、ルーズな腰履きなど、これらの見慣れた着こなしをフレッシュな気分で取り入れてみて。

今季のイチオシはこれ!

装飾デニム 個性を引き出すラインストーンや柄

ヴェルサーチェ
ヴェルサーチェ

シンプルな王道デニムにデコラティブな装飾を施したトレンドも今季の特徴だ。ボトム全体を覆うほどの華やかなラインストーン刺繍を散りばめたのは、ヴェルサーチェVERSACE)。使い込まれた風合いを生むウォッシュ加工も90年代ムードを加速させている。

エトロ
エトロ
コペルニ
コペルニ

エトロETRO)は、ブランドの真骨頂でもある色や柄の豊かさを強調。ブルーを基調とし、野生味溢れる花や植物を描いたデザインが新鮮だ。また、コペルニCOPERNI)は、色褪せたフレアパンツにスパンコール刺繍をあしらって。今季、90年代に大ブームを巻き起こした小型育成ゲーム「たまごっち」と異色のコラボを実現し、ブランドのアイコンバッグ「スワイプ」バッグ型に仕上げたことでも話題を集めたコペルニは、Y2Kのムードを楽しみたい人におすすめ。

今季のイチオシはこれ!

ちょこっとロールアップ 足もとに抜け感を

アンダーカバー
アンダーカバー

足もとに表情豊かなアクセントを生むロールアップも押さえておきたい。アンダーカバーUNDERCOVER)はやや太めのストレートデニムの裾を少しだけ折り上げ、ローファー&ソックスに重心を置いた。シンプルな白シャツコーデを引き立てるウエストのロングベルトもアクセント効果を発揮。

モスキーノ
モスキーノ
イザベル マラン
イザベル マラン

アンダーカバーと同様、白シャツ&デニムパンツの着こなしを展開したモスキーノMOSCHINO)はボリューミーな白のレースアップブーツに合わせてボトムの裾をロールアップした。ボーホーの世界観を得意とするイザベル マランISABEL MARANT)は、カウガール調のブーティーと好相性の太めロールアップを披露。ロールアップは、ただ裾を折り上げるだけではNG。パンツの太さやトップとのバランス、シューズの種類など、その楽しみ方は無限大。スタイルに合った調整を意識しよう。

今季のイチオシはこれ!

インディゴデニム 秋冬に映えるシックな濃紺

オーラリー
オーラリー

クラシカルで落ち着いた雰囲気を漂わせるインディゴデニムもトレンド復活を果たした。知的な印象を与える濃紺ボトムにセンタープレスを施したのは、オーラリーAURALEE)。縦のラインを加えることで、清潔感と立体感が生まれ美しいシルエットが際立つ。

ケイト
ケイト
ケンゾー
ケンゾー

ケイトKHAITE)は、インディゴデニムの上からニーハイブーツを合わせて、スタイリッシュなボトムを強調。艶やかなレザージャケットに合わせたのが◎。ケンゾーKENZO)は、ハリ感があるリジットデニムの裾をロールアップ。ラビットモチーフのシューズで愛らしいギャップを添えていた。

今季のイチオシはこれ!

番外編:デュラン ランティンクによる大胆すぎる拡張シルエット

デュラン ランティンク
デュラン ランティンク

最後に、大胆かつ独創的なデザインのデニムシルエットをご紹介。プックリと膨らんだパンツやブラトップなど、シルエットの可能性を限界まで突き詰めて世界中を沸かせた気鋭ブランド、デュラン ランティンクDURAN LANTINK)は、ウエストの幅を超えた拡張デニムを発表した。

Photo_ Getty Images
Duran Lantink: Runway - Paris Fashion Week - Womenswear Fall/Winter 2025-2026Photo: Getty Images

「一体どんなデザインになっているのだろう?」── モデルが振り返ると、お尻が露わになった大胆シルエットになっていることが明らかに。過激で物議を醸し出しそうなデザインだが、オランダ出身の37歳、デュラン・ランティンクは「もし私たち(デザイナー)がラディカルでないなら、私たちの存在とは何なのでしょうか」と語る。

ランティンクは、2020年に引退したファッション界の“悪童”であるジャンポール・ゴルチエJEAN PAUL GAULTIER)の後任に大抜擢。新クリエイティブディレクターとして、9月25日にパリウィメンズファッションウィーク内でプレタポルテのデビューコレクションを発表し、2026年1月にはオートクチュールのデビューコレクションを披露する予定だ。

Photos: Gorunway.com

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