1. トップ
  2. クイズ
  3. 大人が意外と解けない算数「黄色の部分の面積は?」→正しく答えられる?

大人が意外と解けない算数「黄色の部分の面積は?」→正しく答えられる?

  • 2025.7.19
undefined

面積を求める問題には、さまざまな形が組み合わさることでパズルのようなおもしろさがあります。

その中でも円を使った問題は、円周率(×3.14)を使う必要があるため、計算力も問われます。

しかし、実はこの「円の面積」には、ちょっとした計算のコツがあるのをご存じでしょうか?

今回は、そのコツを使って解ける問題にチャレンジしてみましょう。

問題

次の図(半円の中に円が内接している)の黄色の部分の面積を求めなさい。
円周率は3.14とする。
undefined

円の面積の公式はこちらです。

円の面積=半径×半径×円周率

解説

今回の答えは「50.24cm2」です。

黄色の部分の面積は、半円の面積から白い円の面積を引くことで求められます。

まず、それぞれの半径を確認しておきましょう。

白い円は直径8cmなので、半径は4cm。そして、半円の半径は図より8cmとなっています。

つまり、それぞれの面積は以下の通りです。

半円の面積(黄色)
=8×8×3.14÷2(半円なので÷2を忘れずに)
白い円の面積
=4×4×3.14

このまま計算してもよいのですが、「×3.14」の計算が2回出てくるので、少し面倒に感じますよね。

ここで使いたいのが、「×3.14は最後に1回だけ計算する」という工夫です。

次のように式を変形してみましょう。

黄色の面積
=(半円の面積)−(白い円の面積)
=(8×8×3.14÷2)−(4×4×3.14)
=3.14×(8×8÷2−4×4)

これは「分配法則」を使った計算方法です。共通する「×3.14」の部分をまとめて、1回だけ計算するようにしています。

あとはカッコの中を順に計算していきます。

3.14×(8×8÷2−4×4)
=3.14×(64÷2−16)
=3.14×(32−16)
=3.14×16
=50.24

このように、分配法則を活用することで、計算がグッと楽になります。

まとめ

「円の面積」を求める問題では、図形の見方だけでなく、効率的な計算方法も重要です。

複雑な図形ほど、分配法則などの性質をうまく使って、スムーズに計算していきましょう!

※当メディアでご紹介する数学関連記事では、複数の解法が存在する場合があります。今回はその一例をご紹介しています。


文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」