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医師「なるべく避けて」→知らないうちに『腸内環境』を悪化させているかも…飲み過ぎ注意な“NGな飲み物”とは?

  • 2025.7.25
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

『腸活』が注目される今、腸内環境を整えるために食べ物に気を使う人は増えています。でも、飲み物についてはあまり意識していませんか?実は、普段何気なく飲んでいるある種類の飲み物が、知らず知らずのうちに腸内環境を悪化させてしまうケースがあるんです。

医師も「なるべく避けてください」とすすめる、その『NGな飲み物』とは一体何なのでしょうか?今回は、腸内フローラのバランスを崩しやすい飲み物について詳しく解説します。

知られざる落とし穴!なぜ飲み物が腸内環境に悪影響を及ぼすのか

私たちの腸内には、数百兆もの細菌が暮らしていて、この腸内フローラのバランスが健康に直結しています。良い菌が増えると免疫力アップや消化吸収の改善に役立ちますが、悪玉菌が優勢になると便秘やお腹の不調だけでなく、免疫の乱れや肌荒れを引き起こすことも。

また、カフェインを多く含むドリンクも、腸の動きを不安定にしたり刺激が強すぎて腸壁を傷めるリスクがあるため、摂りすぎには注意が必要です。糖分と添加物、そして刺激物が重なることで、腸内環境が乱れる『三重苦』となってしまうのです。

これがNG!なるべく避けてほしい飲み物リスト

では具体的にどんな飲み物が腸内環境に悪影響を与えるのでしょうか?医師が特に注意を促す代表的な飲み物をご紹介します。

  • 砂糖たっぷりの清涼飲料水(市販のジュース類)
    砂糖の過剰摂取は善玉菌の減少と悪玉菌の増殖を助長。甘いジュースは一見ヘルシーに感じても糖分が多すぎることが多いです。
  • 人工甘味料入りの飲み物
    カロリーゼロや低カロリーを謳う飲み物に使われる人工甘味料は、腸内細菌の多様性を減らし、腸のバリア機能を弱めるとされています。
  • カフェイン過多の缶コーヒーやエナジードリンク
    カフェインの摂りすぎは腸の蠕動(ぜんどう)運動を過剰に刺激し、消化不良や下痢を引き起こすことがあります。
  • アルコール飲料(特に大量摂取)
    アルコールは腸内細菌のバランスを乱し、肝臓への負担も大きくなるため、節度ある飲酒が望まれます。また、腸の蠕動運動を刺激する作用があるため、飲酒の翌日に下痢を引き起こす場合があります。アルコールの過剰摂取により腸壁のバリア機能が低下すると、病原菌やアレルゲンなどが腸内から血液中に漏れ出ることも。その結果、下痢や便秘、ガスだまりといった消化器症状だけでなく、全身の不調や皮膚トラブル、食物アレルギーや自己免疫疾患のリスクが高まる可能性があります。この状態は「リーキーガット症候群」と呼ばれます。

腸内環境を守るためには、これらの飲み物はなるべく控え、乳酸菌や食物繊維を含む発酵飲料(ヨーグルトドリンク、甘酒、発酵茶など)や水分補給には水や麦茶を選ぶのがおすすめです。

腸活におすすめの飲み物はコレ!

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

一方、腸活に効果的な飲み物にはどんなものがあるのでしょうか?数ある選択肢の中から、特に注目されているものをピックアップしました。

  • ヨーグルトドリンク
    乳酸菌が豊富で善玉菌のエサになるオリゴ糖入りのものが腸内環境を整えます。飲みやすい味のヨーグルトドリンクから始めるのが続けやすいポイントです。ヨーグルトは糖質が多い商品もあるため、砂糖不使用や低糖質タイプを選ぶのがおすすめ。また、甘味を足したい場合は砂糖ではなく、オリゴ糖やハチミツを使うと腸内環境にも優しい選択になります。
  • 発酵茶(麦茶・ウーロン茶・杜仲茶など)
    カフェインが控えめで、ポリフェノールや食物繊維が腸内の善玉菌をサポートします。特に杜仲茶は腸の動きを活性化すると言われています。


  • 腸の潤滑油。1日1.5~2リットル目安にしっかり摂取することで、便秘改善や老廃物の排出が促されます。冷たいとお腹が冷える原因にもなるため、常温水や白湯がおすすめ。特に白湯により腸を温めることで、腸の動きを活発にし、消化を助けたり、便秘を改善する効果や腸内環境のバランスを整えることが期待できます。

  • 甘酒
    米麹由来の自然発酵でビタミンB群や酵素が豊富。腸内の善玉菌の増殖を助けます。アルコールなしのノンアルコールタイプを選ぶと安心です。

  • コンブチャ
    紅茶やハーブを発酵させた飲み物。乳酸菌に加え酢酸菌も含み、デトックス効果や腸内フローラの改善に役立つと言われています。

これらの飲み物はそれぞれ特徴があり、体質や好みによって取り入れ方を調整するのがおすすめ。無理なく毎日楽しみながら腸活できるのが長続きの秘訣です。

美腸生活は飲み物選びから!

腸の健康は、毎日のちょっとした飲み物習慣の積み重ねから。特に、甘いジュースや人工甘味料入りのドリンク、カフェイン過多の缶コーヒーやエナジードリンクは、なるべく控えることが望ましいです。もちろん、時々飲む程度なら問題ありませんが、毎日大量に摂ると腸内環境に悪影響が出る可能性が高くなります。

代わりに水やノンカフェインのお茶などを飲むように意識すると良いでしょう。飲み物の選び方ひとつで、あなたの腸はもっと元気になれるはずですよ。


池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長:柏木 宏幸

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埼玉医科大学医学部卒業。東京女子医科大学消化器内科にて助教として勤務。複数の医療機関で臨床経験を重ね、2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及を目指し、企業や地域住民を対象とした健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療に幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性を発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院:https://www.ikebukuro-cl.com