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「どういうこと?」「珍しい」約27年ぶり選考会"驚愕の事態"で文学界に激震も…「悲しむことはありません」肯定意見が溢れたワケ

  • 2025.7.17

第173回「芥川賞」と「直木賞」の選考会が7月16日に東京で開かれました。しかし、今年はいずれも該当作がなかったことが発表され、話題を呼んでいます...!

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(C)photoAC

受賞作品がないのは初めてではない...!?

第173回「芥川賞」と「直木賞」の選考会は、7月16日午後4時から東京で行われました。
その後、日本文学振興会の公式Xにて、「芥川賞」は午後6時ごろ、「直木賞」は午後8時ごろに、それぞれ「該当作なし」と発表され、ネット上で大きな話題を呼びました。

芥川賞での該当作なしは、2011年7月の第145回以来。そして、両賞そろって該当作なしとなるのは、1998年1月の第118回以来、6度目の出来事です。
「芥川賞」には、グレゴリー・ケズナジャットさんの『トラジェクトリー』、駒田隼也さんの『鳥の夢の場合』、向坂くじらさんの『踊れ、愛より痛いほうへ』、日比野コレコさん『たえまない光の足し算』の4作がノミネート。
「直木賞」には、逢坂冬馬さんの『ブレイクショットの軌跡」、青柳碧人さんの『乱歩と千畝RAMPOとSEMPO』、芦沢央さんの『嘘と隣人』、塩田武士さんの『踊りつかれて』、夏木志朋さんの『Nの逸脱』、柚月裕子さんの『逃亡者は北へ向かう』の6作がノミネートされていました。

書店の売上にとっては大打撃

両賞で「該当作なし」と発表されたことで、インターネット上では「該当作なし」というワードがトレンド入りし、多くの驚きの声が寄せられました。
「どういうこと?」「両方ともなしってマジ?」「びっくり」「意外だった」「珍しい」といった反応が相次ぎ、また「芥川賞と直木賞、両方で該当作なしってありえるの?」「でも過去に5回もあったんだ」と、過去の事例に言及する声も見られました。

一方で、「書店員さんがっかりしてそう…」「書店の売り上げに影響しそう」といった懸念の声も上がる中、「該当作なしという判断も、賞の価値を守るうえでは必要」「審査が真剣に行われている証拠」と、選考の厳しさを評価する声も多く見受けられました。

候補作や過去作品を読みたいとの声も

今年の受賞作品は該当なしという結果に終わりましたが、「芥川賞」と「直木賞」ともに過去のすばらしい受賞作がたくさんあります。SNS上では「悲しむことはありません!」「過去作品が山ほどありますよ」といった投稿をしている方もいました。

また、大型書店「丸善」丸の内本店のXでは、以下のコメントとともに、今回の候補作をすべて取りそろえたコーナーを作っていました。

【2F文芸書】
「芥川賞」「直木賞」どちらも該当作なしでした。
書店員、泣いてます。お客様も驚いていらっしゃいました。
丸善丸の内本店、候補作すべて揃っております!ぜひ店頭でお手にとって、お選びいただけたらと思います。
出典:「丸善」丸の内本店のX

SNSでは「逆に、検証のために読んでみたくなる!」「自分なりの芥川賞と直木賞を決められるってことじゃん」「むしろ、おすすめ本の選択肢が増えて良かったかも?」「受賞したらその本しか売れなさそうだし、このコーナーは最高」といった声が寄せられています。

本を読むきっかけになってほしい

第173回「芥川賞」「直木賞」は、残念ながら「該当作なし」という結果でした。例年は3時間ほどで終了する選考が、今年は4時間にも及んだのだそうです。議論が難航した様子がうかがえますね。

書店への影響を懸念する声と、厳正な審査を評価する声が入り交じり、改めて文学の在り方が注目される機会になったのではないでしょうか。
今回の候補作や過去の受賞作を手に取ってみるきっかけにしてはいかがでしょうか。


※記事は執筆時点の情報です