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『住宅ローン返済が重い人』には“意外な支出”があった…返済するために見直すべき“3つの項目”とは?【FP1級が監修】

  • 2025.7.22
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

住宅ローンを組んで数年、返済が生活を圧迫していると感じる人は少なくありません。月々の返済額は決まっているものの、なぜか家計が苦しい…その背景には「見えにくい支出」が隠れていることがあります。

住宅ローンは、借入額が大きいため、返済額も支出の中で高い割合を占めます。返済するお金を捻出するため、日々の節約だけでは追いつかず、知らず知らずのうちに余計な出費を重ねてしまうことがあります。

では、住宅ローンの早期返済を目指すには、家計のどこを見直せばいいのでしょうか?今回は、知られざる意外な支出と、それを削減するために見直すべき3つの重要ポイントをわかりやすく解説していきます。

住宅ローン返済が重い原因は「意外な支出」の積み重ねだった!

住宅ローン返済に苦しむ人は、大きく分けて「住宅ローンそのものの負担」と「その他の家計支出」のバランスが崩れているケースが多いです。

家計を見直す際には、住宅ローンの返済額だけに注目しがちです。しかし、実際には、電気代や保険料、通信費などの「固定費」や、外食や趣味などの「変動費」が知らず知らずのうちに膨らんでいることが大きな原因となっています。これらの支出が膨らむと、手元の現金が不足し、結果的に住宅ローンの返済を重く感じてしまうのです。

例えば、熱費は季節や生活スタイルで変動します。契約内容や使用方法を工夫しなければ、無駄が発生しやすい分野です。一方で、スマホやインターネットのプランは、見直しをすることで、1万円近く安くなるケースもあります。さらに、保険の過剰加入も大きな見落としポイントです。家族構成や資産状況に合わない保険料は、毎月の負担を無駄に増やすだけ。これらの意外な支出の積み重ねが、住宅ローン返済をかなり重くする原因となっています。

早期返済のカギ!見直すべき3つの項目と具体的対策

住宅ローンの早期返済を目指すには、まず「支出の見直し」が欠かせません。ここでは特に重要な3つの項目をご紹介します。

1. 固定費の削減

住宅や生活にかかる固定費には、以下のようなものがあります。

・電気
・ガス
・水道
・通信費(スマホ代やネット回線の費用)
・保険料

これらの固定費は、最適でない場合や、無駄なオプションに加入していると支払いが膨らんでしまいます。例えばエネルギーの契約は、契約プランや使用時間帯の変更で数千円単位の節約が可能です。また、スマホ代は、格安SIMを利用したり、契約プランを見直すことで、年間数万円の節約が期待できます。

保険については、契約内容を十分理解せず、必要以上の保険に加入しているケースが多いです。保険は生活環境や年齢に合わせて必要最低限の契約に絞ることで家計の負担を減らしていけます。

2. 変動費の管理

日々の外食やコンビニ利用、趣味や娯楽の支出も積み重なると、無視できない大きな出費になります。

とはいえ、丸ごとカットするのはストレスにもなります。利用頻度や内容を見直し、「やめる」ではなく「減らす」工夫がポイントです。例えば、週に2回の外食を1回に減らしたり、趣味のサブスクを見直すだけでも月数千円の節約になります。

家計簿アプリなどで支出を記録し、何にどれだけ使っているか把握することが変動費を管理する第一歩です。

3. ローン返済プランの再検討

もともとのローン条件や返済計画自体を見直すことも重要です。

例えば、まとまった預金がある場合、繰り上げ返済を行えば、返済総額を減らすことができます。資金を預金として持ち続けることと、早めに住宅ローンの返済に充てることのどちらを優先した方が良いか、ライフプランを考慮して検討しましょう。

借り換えによる金利引き下げを検討する方法も効果的です。現在の契約より低い金利に切り替えれば、返済総額が大幅に減る可能性があります。ただし、借り換えにかかる諸費用や条件はしっかり確認しなければなりません。住宅ローンの専門家や金融機関へ相談し、最適なプランを探しましょう。

住宅ローン返済の苦しさから抜け出す方法まとめ

住宅ローンの返済が苦しいと感じる人は、意外な支出が家計を圧迫していることがわかりました。

光熱費や通信費、保険料などの固定費を賢く節約し、日々の変動費も計画的にコントロールすることで、無理なく返済力を高めることができます。さらに、返済プラン自体の見直しや借り換えも積極的に検討し、多角的な取り組みで早期返済を目指しましょう。

見直しには手間もかかりますが、その先には家計のゆとりと大きな安心感が待っています。ぜひ勇気を持って、家計の棚卸しを始めてみてください。


監修者:中川 佳人(なかがわ よしと)
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。
専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。