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『年金だけで暮らせる人』は避けている…買うと損する可能性が高い、“4つのNG保険商品”とは?【FPが解説】

  • 2025.7.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

一見魅力的に見える保険商品も、実際には損をするリスクが潜んでいます。実際に、高齢期において必要な民間保険は、火災保険と自動車保険の対人・対物保障くらいです。

年金だけで暮らせる人は、無駄な支出を徹底的に避け、本当に必要なものだけにお金を使います。保険も例外ではなく、不要な保険には入らずに健全な家計運営をしています。

今回は、ファイナンシャルプランナーの視点から、買うと損をするNG保険商品の特徴と、賢い選択をするためのポイントを解説します。

年金だけで暮らせる人が避ける保険商品の共通点

年金だけで暮らせる人は、保険商品を選ぶ際に「本当に自分に必要か」「コストパフォーマンスは適切か」を厳しく判断しています。保険の本質は「万が一のリスクへの備え」であることを理解しているため、ほとんど民間保険には加入していません。

保険の本質を理解せず、「不安だから」という理由で保険に加入してしまうと、保険料貧乏になりかねません。年金だけで暮らせる人は総じて金融リテラシーが高く、社会保険制度もきちんと理解しているため、健全な家計運営ができるのです。

損をする可能性が高いNG保険商品の特徴

損をする可能性が高い保険商品を避ければ、家計を守れます。

運用コストが高い商品や保険の本質とはずれている保険商品は、加入すべきではありません(これは、すべての世代でもいえることです)。

具体的に、損をする可能性が高い保険商品を見ていきましょう。

変額保険

変額保険は、保険と投資の機能を併せ持つ商品です。運用成績がよければ、受け取れる保険金や解約返戻金が増える特徴がありますが、基本的には不要です。

投資型の保険は、純粋な投資信託と比べて運用コストが高くなります。死亡保障などの費用がかかるだけでなく、保険会社を介する分、手数料が高くなるためです。

純粋な投資信託であれば年率0.1~1.0%程度の信託報酬で済むところが、変額保険では保険関係費用も加わり、実質的な手数料は年率2~3%に達することもあります。

個人年金保険

個人年金保険は、さまざまな手数料がかかるうえに、インフレリスクに対応できません。公的年金の上乗せとなる自分専用の年金という触れ込みで売られていますが、実質的な購買力がマイナスになっているケースも少なくありません。

中には、返戻率(支払った保険料に対して受け取れる年金の割合)が100%を下回るという、謎の商品もあります。

老後資金を準備するのであれば、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用して投資をするべきでしょう。

医療保険

医療保険は、病気やけがによる入院・手術費用をカバーする商品です。「高齢期は医療費がかかるから不安」という方も少なくありませんが、日本の公的医療保険制度は優れているため、医療保険も不要です。

どれだけ医療費がかかっても、高額療養費制度により、月の医療費負担は一般的な所得の人で約8万円程度に抑えられます(保険診療の場合)。

また、75歳以上になると「後期高齢者医療保険制度」に加入し、窓口での自己負担割合が原則として1割になります。民間保険では、年齢が上がるほど保険料が高くなりますが、公的医療保険では年齢が上がるほど負担を抑えられるのです。

がん保険

がん保険は、がんと診断された場合に一時金や入院給付金を受け取れる商品です。医療技術の進歩により、がん治療は入院から通院中心に変化しており、保険診療でカバーできるケースがほとんどです。

つまり、がん保険も医療保険と同様の理由で不要です。がんと診断されても、早期発見・早期治療ができれば、必ずしも高額な治療費がかかるわけではありません。

介護保険

介護保険は、要介護状態になった場合に給付金を受け取れる商品です。

今後高齢者人口が増え、要介護認定を受ける人も増えると見込まれる状況において、介護保険の魅力は低いでしょう。保険金を請求する人が増えると保険料を高く設定せざるを得ず、給付金と保険料負担のバランスが悪くなるからです。

医療費や介護費用への備えとしては、貯蓄や資産運用による自助努力のほうが適しています。所定の状態に該当しないとお金を受け取れない保険よりも、流動性が高く必要な分を柔軟に用意できる貯金のほうが、高齢期においては重要なのです。

まとめ

高齢期において、民間保険はほとんど不要です。保険料を払うのではなく、その分を貯金として積み立てておきましょう。

保険料が家計を圧迫してしまうのは本末転倒です。特に、完全にリタイアすると収入を年金に依存することになるため、固定費である保険料は必要最低限にとどめるべきです。

「保険は万が一の事態に備えるもの」という本質を理解すれば、本当に必要な保険を見極められるでしょう。


監修者:柴田 充輝
厚生労働省や不動産業界での勤務を通じて社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。 FP1級や社会保険労務士資格を活かして多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。現在はWebライターとして金融・不動産系の記事を中心に執筆しており、1,200記事以上の執筆実績がある。自身でも株式や不動産への投資を行っており、実体験を踏まえて記事制作・監修に携わっている。