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『月15万円の年金で暮らせる人』はやっている…老後の生活を豊かにする“3つの生活術”とは?【FPが解説】

  • 2025.7.23
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

老後生活の経済的な不安を抱える方は少なくありませんが、過度に心配する必要はありません。

実際に、月15万円程度の年金収入で、ゆとりのある生活を送っている方々がいるのも事実です。今回は、限られた年金収入でも充実した暮らしを実現する人たちが実践している、3つの生活術を紹介します。

年金月15万円で暮らせる人が実践している「3つの生活術」

まずは、月額15万円程度の年金で問題なく生活している人の特徴を見ていきましょう。

1.可能な範囲で働いている

年金生活で余裕を感じている人の多くは、年金だけに頼らず、体力や健康状態に合わせて働き続けています。「働く」といってもフルタイムではなく、パートや個人事業など、自分のペースで無理なく働いている点が特徴です。

実際に内閣府の資料によると、令和5年度における65~69歳の労働力人口比率(人口に占める労働力人口の割合)は53.5%でした。「基礎生活費は年金でカバーし、娯楽費は勤労収入でカバーする」という家計運営をすれば、働くモチベーションも湧くでしょう。

また、働くことで社会とのつながりを維持でき、生きがいや健康維持にもつながるという効果もあります。

2.モノをできるだけ持たない

限られた収入の中でも洗練された家計運営をしている人は、必要以上にモノを持ちません。車を手放してカーシェアリングを利用し、できるだけ家具を持たず部屋をすっきりさせています。

特に、車を手放すことで維持費(保険料・税金・車検代など)を年間50万円程度節約できるケースもあります。車での外出が必要なときだけカーシェアを利用すれば、家計の負担を大幅に軽減できるのです。

また、昨今は一人一台スマホを持っています。固定電話を解約することで、通信費を節約できるだけでなく、怪しい詐欺の電話を未然に防げるでしょう。

3.年金以外の収入源を持っている

年金だけに依存せず、収入源を複数持つことで生活に余裕を生み出している人も少なくありません。

例えば、手芸が趣味という人はハンドメイド作品をフリマアプリで販売したり、得意分野を活かした教室を開催して副収入を得ています。趣味や特技を楽しみつつ、マネタイズすることで、生活にゆとりを生んでいるのです。

また、現役のころからコツコツと資産形成を行い、年金の上乗せとして配当金を受け取っている人もいます。配当金は株式を持っているだけで受け取れる不労所得であるため、高齢期における頼れる収入源となります。

年金生活者が意識すべきこと

すべての方が、年金15万円で満足できる生活を送れるとは限りません。以下で、「働くのはしんどい」という年金生活者が、生活の満足度を高めるために意識すべきことを解説します。

1.健康投資を最優先に考える

一般的に、高齢になるほど医療費や介護費が発生しやすくなります。できるだけ医療負担を軽減するために、健康への投資を意識しましょう。

具体的には、栄養バランスのとれた食事や適度な運動、可能な範囲での社会参加が挙げられます。

また、予防医療や定期検診を怠らないことも大切です。症状が重篤化する前に医療機関を受診し、早い段階で治療をすることで、結果的に医療費負担を抑えられるためです。

年金生活に突入して自由な時間を得ても、健康を損ねてしまうと、理想の生活を送れません。金銭的な余裕を持つことと同等以上に、健康を維持することも大切です。

2.社会とのつながりを維持する

完全に引きこもった節約生活ではなく、人とのつながりを大切にしましょう。

孤立は心身の健康に悪影響を与えるだけでなく、情報不足や判断力の低下を招く可能性もあります。認知能力の衰えにもつながり、自身や家族のQOLが低下する事態にもなりかねません。

フルタイムの仕事をしない場合、自由な時間を確保できるはずです。地域の集まりやサークル活動、ボランティア活動などに積極的に参加し、同世代との交流を深めましょう。

まとめ

年金月15万円という限られた収入でも、充実した老後生活を送ることは十分可能です。

重要なのは、単純な節約ではなく生活スタイル全体を見直すことです。地域のコミュニティを活用したり、複数の収入源を得ることで、経済的な不安を軽減しながら豊かな人生を送れます。

また、健康への投資も欠かせません。適度な運動やバランスの取れた食事を意識すれば、長い目で見たときに経済的負担を軽減できます。


監修者:柴田 充輝
厚生労働省や不動産業界での勤務を通じて社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。 FP1級や社会保険労務士資格を活かして多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。現在はWebライターとして金融・不動産系の記事を中心に執筆しており、1,200記事以上の執筆実績がある。自身でも株式や不動産への投資を行っており、実体験を踏まえて記事制作・監修に携わっている。