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【iPhone】“盗難保護機能”があるって知ってる〜!?→便利だけど意外な落とし穴が!?設定する前に『知っておくべき注意点』とは?

  • 2025.8.7
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

iOS 17.3以降に搭載された「盗難デバイスの保護」機能は、iPhoneが盗難された場合の不正利用リスクを軽減するための重要なセキュリティ対策です。

この機能を有効にすることで、パスコードだけでの設定変更を防ぎ、Apple IDやウォレット情報などへのアクセスに制限が加えられます

しかし、セキュリティが強固な反面、迂闊にオンにしてしまうと、ユーザー自身にも制限がかかってしまうことも…。そこで今回は、「盗難デバイスの保護」機能を有効化する前に知っておくべき制限や注意点を解説したいと思います。

「盗難デバイスの保護」機能ってなに?

「盗難デバイスの保護」とは、iPhoneが盗まれた場合に、パスコードを知る第三者による不正操作を防ぐ機能です。この機能がオンになっていると、自宅や職場などのよく知っている場所から離れている間はセキュリティが厳しくなります。

これにより、Apple IDのパスワード変更やデバイス設定の変更など、重要な操作に対して生体認証(Face IDやTouch ID)や1時間のセキュリティ遅延が加えられます。

[Face IDやTouch IDによる生体認証を求められるアクション]
・キーチェーンに保存されているパスワードやパスキーを使う
・Safariに保存されている支払い方法を使う(自動入力)
・紛失モードを解除する
・すべてのコンテンツと設定を消去する
・新しいApple Cardを申し込む
・Apple CardまたはApple Cashの仮想カード番号を表示する
・ウォレットで特定のApple CashとSavingsのアクションを実行する(例:Apple CashまたはSavingsでの送金)
・iPhoneを使って新しいデバイスを設定する(例:クイックスタート)

[1時間の待機を必要とするセキュリティ遅延が発生するアクション]
・Apple Accountのパスワードを変更する
・Apple Accountからサインアウトする
・Apple Accountのセキュリティ設定(信頼できるデバイス、復旧キー、復旧用連絡先など)を更新する
・Face IDまたはTouch IDを追加または削除する
・iPhoneのパスコードを変更する
・すべての設定をリセットする
・モバイルデバイス管理に登録する
・「盗難デバイスの保護」をオフにする

なぜ1時間待機する必要があるかというと、盗難されてすぐにパスワードなどを変更できないようにする措置となっているからです。

「盗難デバイスの保護」を設定する

「盗難デバイスの保護」の設定はシンプルです。

[盗難デバイスの保護をオンにする方法]
1.[設定]から「Face IDとパスコード(Touch IDとパスコード)」をタップ

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画像:筆者撮影

2.パスコードを入力

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画像:筆者撮影

3.「盗難デバイスの保護」をタップ

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画像:筆者撮影

4.「盗難デバイスの保護」をオンにする

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画像:筆者撮影

ただし、「盗難デバイスの保護」を設定するうえで注意点があります。セキュリティを高めることにより、逆にその制限をユーザー自身が受けてしまうので注意が必要です。以下の注意点をしっかり押さえてください。

「盗難デバイスの保護」をオンにする前に知っておくべき注意点

「盗難デバイスの保護」を有効化する前に、以下のポイントを理解しておくことが重要です。とくに、利用頻度の高い場所の設定や、セキュリティ遅延が発生する操作について把握しておきましょう。

1|生体認証が失敗するとパスコードでは操作不可

Face IDやTouch IDがうまく使えない場合、通常のパスコードを使っても対象の操作が行えなくなります。特に外出時やマスク装着中などで生体認証がうまく認識されないと、不便に感じることもあるでしょう。

2|「利用頻度の高い場所」が登録されていないと制限が発生

「盗難デバイスの保護」機能では、ユーザーの「利用頻度の高い場所」をもとに、現在地が安全かどうかを自動で判断しています。自宅や会社などが「利用頻度の高い場所」として認識されていない場合、本来は遅延が発生しないはずの操作にも1時間のセキュリティ遅延が発生するおそれも…。

たとえば、ECサイトなどにログインしようとしても、1時間待たされてしまいます。

3|利用頻度の高い場所をオフにしている場合

位置情報サービスで「利用頻度の高い場所」をオフにしていると、iPhoneは現在地を自宅や職場として認識できません。この場合、どこにいてもセキュリティ遅延(1時間の待機時間)が発生する可能性があります。

[利用頻度の高い場所をオンにする方法]
1.[設定]から「プライバシーとセキュリティ」をタップ

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画像:筆者撮影

2.「位置情報サービス」をタップ

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画像:筆者撮影

3.最下部の「システムサービス」をタップ

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画像:筆者撮影

4.「利用頻度の高い場所」をタップ

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画像:筆者撮影

5.「利用頻度の高い場所」をオンにする

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画像:筆者撮影

 

自宅でもセキュリティ遅延が発生することがあります

自宅など普段いるはずの場所でも、iPhoneがその場所を「利用頻度の高い場所」として認識していない場合、セキュリティ遅延が発生することがあります。

このため、「利用頻度の高い場所」の設定を確認し、適切に機能しているか把握することが重要です。

「盗難デバイスの保護」の仕組みを知ってから設定しよう

「盗難デバイスの保護」は、iPhoneを盗まれた場合でも情報を守る強力なセキュリティ対策ですが、日常の使い勝手に影響を与える場面があります。

とくに「利用頻度の高い場所」の設定や、生体認証の精度には注意を払い、制限の対象になる場合は「盗難デバイスの保護」をオフにすることをおすすめします。


ライター:さかもとちひろ
家電・モノライター&デザイナー。オーディオやバッテリーなどの小型ガジェットを中心にモノ系やカルチャー、サービス、マネーなどを執筆。趣味は映画鑑賞と飼いねこと遊ぶこと。2級FP技能士
編集:TRILLニュース