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スタイリストやバイヤーが考える「フレンチシック」なスタイルとは?

  • 2025.7.1

おしゃれ賢者が考える、"フレンチシック"の定義とは? 3つのキーワードとともにフレンチシックな私物コレクションをご紹介。

上杉美雪スタイリスト

タイムレスなパリジェンヌを体現する。

「成熟した大人だから着こなせる、タイムレスでミニマルな装いこそがフレンチシックの基盤だと考えます。私のワードローブの礎となるのは、時代や流行に左右されないエターナルな服。そこに自分らしいアイウエアやシューズなどの小物を合わせることで、パリジェンヌのようにノンシャランで、計算されすぎていないほどよい抜け感のあるモダンなフレンチスタイルを作り上げています」

片山久美子クリエイティブディレクター、シティショップ コンセプター・バイヤー

私らしく刷新する、唯一無二のヴィンテージ。

「フレンチシックとは、余白と知性を纏った姿勢と、少しのファニーなアティチュード」。そう語るのは、パリをはじめ世界各国を買い付けに飛び回る片山久美子。現地で出会うインディペンデントなクリエイターから刺激を受け、「ヴィンテージを新しいアイデアでアップデートさせたり、あえてモダンなものを組み合わせて品良くスタイリングすること」で、彼女なりのフレンチシックを作っている。

竹内美彩フォトコピュー デザイナー

トレンドに流されない、"揺るがない自分"を作る。

パリで5年の修業を経て、自身のブランドを設立した竹内美彩。「フランスでは、身体やその人自体を魅力的に見せることがファッションの前提条件。自身の魅力を引き出す本質的なベーシックが整っていることがフレンチシックなのだと感じます。その"ベーシック"とは、旧来的なものではなく、その人の人生に必要なワードローブのすべてを指します。10年後の自分に残せる服を選ぶことが大切です」

清水奈緒美スタイリスト

自分らしくいられる、シャツとジャケットとバッグ。

フレンチシックとは「モダンでありながら普遍的、シンプルで洗練されたスタイル」と話す清水奈緒美。「幼少の頃から不思議と、フランスのカルチャーやデザイナーに惹かれていました。歳を重ねたいま、気負うことなく着られる日常着が、私にとってのフレンチシックだと思います。今回挙げたアイテムは、どんな時でも自分らしくいられる、ワードローブに欠かせないスタイルの要です」

根岸由香里ロンハーマン ディレクター

どんな時でも品があり、自然体であるさま。

「カジュアルな装いでもフォーマルな装いでも、常に品格を忘れない。年齢問わず、"自分は自分である"というマインドを大切に、本来のその人らしさが滲み出るのが本当のフレンチシックだと思うのです」。長年愛用してきた分身のようなデニムとお気に入りの上品なフレンチアイテムを組み合わせるなど、気負わず盛りすぎず、自分らしくスタイリングに落とし込むのが根岸由香里のルールだ。

小嶋智子スタイリスト

洋服も自分自身も、経年変化を楽しみたい。

高校生の時に知った"フレンチシック"という言葉。「世の中がギャルブームの中、正反対のフランス映画を見てジェーン・バーキンやブリジット・バルドーに魅了されたのを覚えています。当時の私は"天衣無縫"という四字熟語とフレンチシックな精神性に強い結びつきがあると感じていました。大切なのは、奇を衒わず身体になじむ服を選ぶこと。そして、女性らしいエッセンスを忘れないことです」

*「フィガロジャポン」2025年6月号より抜粋

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