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『紙の通帳』『古い充電器』…溜め込む人が知らない「実は簡単な処分ルール」とは?【整理収納アドバイザーが監修】

  • 2025.7.6
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

うっかり溜め込んでしまいがちな古い紙の通帳や使わなくなった充電器。捨てにくく、いつの間にか家のあちこちに溢れていませんか?実はこれらの処分、締切があったり、専門のルールがあるものの、知らないためにただ放置していることも多いんです。

本記事では、そんな「処分に迷いがちなモノ」の意外と簡単な処分ルールを詳しく解説。モノが溜まって困っている方に役立つ情報が満載です。

もう迷わない!紙の通帳と古い充電器の基本的な処分ルールとは?

紙の通帳は銀行口座の利用履歴など大切な記録です。また使わなくなった充電器が眠っていることもあるでしょう。いつまでも保管しているとスペースの無駄になることも。しかし、どちらもそのまま「燃えるゴミ」として捨てるのはNGです。

では、それぞれの処分方法をご説明します。

“紙”だけどそのまま捨てるのはNG!通帳の処分方法とは

基本的に、通帳は使わなくなったら口座を閉じたうえで処分します。通帳を処分するタイミングは、保管期間の目安とされている、給与振込用通帳は退職後5年、その他重要取引のある通帳は約10年が経過した頃が推奨されています。

普通のゴミ箱にそのまま捨てるのはリスクがあるので避けて、「必ず細断または破棄の対象」と心得ましょう。

ただし、まずは対応する口座が本当に解約済みかを確認するのが重要です。残高、定期設定、自動引き落としなどが継続している場合もあるので、口座未解約のリスク回避のため、処分前の口座状況と自動引き落としは確認しておきたいところ。

ここ数年、プラスチックや電子機器のリサイクルが進む一方、個人情報保護の観点から紙の通帳処分には厳しい基準があります。銀行でも、通帳を安全に処分する方法を案内しており、顧客が直接処分する際も個人情報保護を徹底すべきとのルールがあります。

自宅で細断するためには、以下の方法があります。

  1. シュレッダーにかける
    シュレッダーがなければ細かく破って水に濡らす
    100均のシュレッダーはさみを活用する
  2. 紙をバラバラにしたあと磁気ストライプ部分にカッターで傷をつける、または油性ペンで塗りつぶす

自宅での処分が不安な方は以下の方法がおすすめ。

  • 銀行廃棄サービスの活用
    銀行窓口やATMへの返却、郵送による廃棄サービスを提供している金融機関も一部あり、最も安全かつ手間が少ない選択肢
  • セキュリティ文書処理業者の活用
    証明書付きで溶解処理してもらうのも有効

通帳に記載されている残高や口座番号が外部に漏れると詐欺のリスクも生じるため、処分の際はきちんと細断・破砕するよう心がけましょう。

実は“燃えないゴミ”じゃない!充電器の処分方法とは

充電器が使えなくなった場合、「燃えるゴミ」や「燃えないゴミ」として捨てるのは避けましょう。普通の家庭ゴミに混ぜて廃棄してしまうと、まだ使える部品や材料がリサイクルできず資源の無駄遣いになってしまうのです。

実は、古い充電器の処分については「小型家電リサイクル法」の改正が進みつつあり、多くの自治体では電気製品を「小型家電リサイクル」や「資源ごみ」として回収しています。通常のゴミ回収で引き取ってくれなくても、回収ボックスを設置しているスーパーや役所も多いので、そちらに持ち込むのがベスト。例えば東京都や大阪市では百貨店やスーパーマーケット内に回収ボックスが設置されているところも増えています。

また、買い替えの際に家電量販店などで引き取ってくれる場合もあるので、買い物ついでに簡単に処分することが可能です。

処分前に注意したいポイントもご紹介します。

  • 充電器の端子部分をテープ等で絶縁処理して、ショートや発火リスクを減らしておくこと
  • バッテリー内蔵型機器(モバイルバッテリー等)は発火リスクがあるため、自治体では回収対象外/別箱回収になることが多く、家電量販店やキャリア窓口への持込を推奨
  • 各自治体の回収ボックスの投入口サイズの上限(例:縦横15×30 cmなど)は要チェック。サイズの大きいものは粗大・不燃ごみに回す。

こうした対策で、昔と比べると捨てる側の負担はかなり減っており、「手間がかかる」「方法が分からない」と敬遠する必要はなくなっています。ちょっとした手順を踏むだけで環境にも個人情報保護にも配慮した処分ができるのです。

いつもの生活に取り入れたいシンプルな処分のコツと心構え

溜め込みがちな紙の通帳や古い充電器の処分は、複雑に思えても基本ルールを知れば驚くほど簡単です。

充電器は自治体の指定する回収場所を調べ、持ち込むだけ。一度に複数あるならまとめて持ち込むのがおすすめです。買い物ついでに地元のリサイクルボックスを使えば、捨て忘れも防げますし環境配慮にもつながります。

そして何より、家の中で「溜め込む」以前に、使わないものは定期的にチェックリストを作成して処分する習慣づけが大切です。自治体や近隣店舗の回収ルールを一覧化し、家族みんなで不用品の処分ルールを確認しておくことで、ストレスや手間を減らせます。ほんの少しの工夫でお部屋も気持ちもすっきりとさせましょう。小型家電リサイクル法は定期的に改定されるため、年度ごとに自治体のホームページなどもチェックしておきたいですね。

不要な紙の通帳や充電器の正しい処分方法を知り、今日から賢くスッキリ生活の一歩を踏み出してください。安全で環境に優しい処分が、あなたの暮らしをより快適にしてくれるはずです。


監修者:坂上 正洋(株式会社ストレージ王 経営企画室/ 整理収納アドバイザー)

https://www.storageoh.jp/

株式会社ストレージ王は、セルフストレージ方式のトランクルームの企画・開発・運営・管理を手がける企業。現在、東京・岡山を中心に205店舗、約11,800室以上のトランクルームを展開している。 トランクルームは、季節家電や衣類の保管、コレクションや思い出の品の収納、住空間の調整、防災備品の保管など、様々な用途で利用されている。