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Tシャツには人が出る。文筆家・橋本倫史

  • 2025.6.20
Tシャツには人が出る。文筆家・橋本倫史

ご当地のおみやげTシャツで、余所者(よそもの)としての立場を示す

沖縄には10年ほど前に初めて訪れて、2018年頃からは毎月のように東京との間を行き来しています。このTシャツは買い替え続けていて、もう10枚目くらい。オリオンビールは大好きですし、数ある中でも最もシンプルなデザインを気に入っています。

着倒すほどになったきっかけの一つはコロナ禍でした。その頃にはもう、取材のため月1で通っていたのですが、感染が拡大し始めたばかりの時期はさすがに、県外からの来客が歓迎されていない空気を感じました。だからこそ、一目で観光客だとわかるこのTシャツを着ようと思ったんです。

取材に通ううえで、県外から来ていることを伝えないのはフェアではないなと。つまりこれは、僕の立ち位置を示してくれる一枚でもあるんです。

オリオンビールのプリントTシャツ
沖縄のおみやげ屋さんで購入。白のボディやシーサーなどがあしらわれたデザインも人気だが、このデザインばかり買うという。

profile

文筆家・橋本倫史

橋本倫史(文筆家)

はしもと・ともふみ/1982年広島県生まれ。著書に『そして市場は続く 那覇の小さな街をたずねて』(本の雑誌社)など多数。最新刊は『観光地ぶらり』(太田出版)。

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