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意外に間違える人が多いかも…?「√99」→√の中を簡単にすると?

  • 2025.8.18
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√は数学の最初のころに登場する記号ですが、日常で見かけることはほとんどないでしょう。

その分、√の意味や扱い方を忘れている人も多いかもしれませんね。

さて、今のあなたは√の基本問題をスムーズに解けるでしょうか。

問題

次の数の√の中をできるだけ簡単な数にして表しなさい。
√99

解答

正解は、「3√11」です。

どうしてこのような答えになるのでしょうか。

次の「ポイント」で、√の性質を確認しつつ、解答までの手順を見てみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「√aは二乗する(二個掛け合わせる)とaになる正の数」だということです。

√a(a>0)のとき、√a×√a=a

√付きの数の中には、整数に変形できるものもあります。例えば、√4は二個掛け合わせると4になる正の数です。これは、2のことです。

√4は二個掛け合わせると4になる正の数

2×2=4
よって、√4=2

とはいえ、このような数はまれです。√付きの数の多くは、√を外して全体を整数にすることはできません。

今回の問題の√99もそうです。二個掛け合わせて99になるような整数は考えられませんね。

ただし、√の中に二個掛け合わせて整数になる数を含んでいる場合は、√の中の一部の数を整数にして√の外に出すことができます。

まず、次の√の掛け算ルールを見てください。

a>0、b>0のとき
√(a×b)=√a×√b

問題に出てくる√99は√(9×11)=√(3×3×11)と√の中身を掛け算に分解できます。

上の掛け算ルールに沿って、次のように書き換えを行いましょう。

√(3×3×11)=√3×√3×√11

このとき、√3×√3は3になりますから、√3×√3×√11=3√11(※)です。

※整数×√aという式では×を省略して書きます。

これで、√99は3√11に変換されます。√の中から整数の3を外に出した結果、√の中身を99よりも小さな11にできたのです。

この変換の流れをまとめると、次のようになります。

√99
=√(3×3×11)
=√3×√3×√11
=3×√11
=3√11

まとめ

今回は、√の中をできるだけ簡単な数にする問題にチャレンジしました。

今回紹介した変換過程を一般化すると、次のようになります。

√(a×a×b)=a√b

√の中の数を掛け算で表して、二個掛け合わせている数が見つかれば、整数化して√の外に出せるということですね。

√の中をできるだけ簡単な数にしておくと、√どうしの計算がしやすくなります。√を扱いやすくするこの方法、ぜひ覚えておいてくださいね。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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