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工夫して10秒で計算してみて!「128÷16÷4」→暗算できる?

  • 2025.7.26
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桁数の大きな割り算を、暗算するのはなかなか難しいものです。

しかし、工夫次第では、思ったよりもずっと簡単に答えを出せるかもしれませんよ。

今回は「三桁÷二桁÷一桁」の割り算を10秒以内に暗算するにはどうしたらよいか、考えてみましょう。

問題

次の計算を暗算でしなさい。
128÷16÷4

※制限時間は10秒です。

解答

正解は、「2」です。

この式を見た時点で暗算することをあきらめてしまった、という人も多いのではないでしょうか。

次の「ポイント」では、割り算を簡単にするための工夫を紹介するので、ぜひご覧ください。

ポイント

この問題のポイントは、「二つの割り算を一つの割り算にまとめて計算すること」です。

実は、「÷a÷b」という二つの割り算は、「÷(a×b)」という一つの割り算に変換することができます。

さっそく、今回の式で試してみましょう。

128÷16÷4
=128÷(16×4)
=128÷64
=2

「÷16÷4」を「÷64」にすることで、割り算の計算を一回から二回に減らすことができます。さらに、128が16の何倍かを考えるよりも、64の何倍かを考える方が、速く答えを出せるでしょう。

つまり、この工夫には「割り算の回数が減る」こと、「(式によっては)割り算が簡単になる」こと、二つのメリットがあるのです。

÷16÷4=÷(16×4)としてもよいのはなぜ?

ここで、÷16÷4を÷(16×4)として計算してよいのはどうしてか、考えてみましょう。

まず、問題を「分数の割り算」にします。

整数は分母1の分数に変換できますので、次のように計算できます。

128÷16÷4
=128/1÷16/1÷4/1
=128/1×1/16×1/4...(1)
=(128×1×1)/(1×16×4)...(2)
=128/(16×4)...(3)

分数の割り算では、割る数の逆数(分子と分母を逆にしたもの)を掛けます(1)。また、分数の掛け算では、分子と分母をそれぞれ掛け合わせます(2)。

この過程で、「16×4」という「割る数どうしの掛け算」が出現する点に注目してください(3)

最後に分数の計算を整数の計算に直すと、「128÷(16×4)」の式が導けます。

128/(16×4)
=128/1×1/(16×4)  ←掛け算の形にする
=128/1÷(16×4)/1  ←割り算に戻す
=128÷(16×4)

これで、「128÷16÷4=128÷(16×4)」が成り立つことが分かったでしょうか。

まとめ

今回は、二つの割り算を一つの割り算にまとめて計算する工夫を紹介しました。

まとめる方法は、「割る数二つを掛けた数で割る」です。

÷a÷b=÷(a×b)

この工夫には、「割り算の回数が減る」「(式によっては)割り算が簡単になる」というメリットがあります。

しかし、「式によっては」この工夫がかえって計算を難しくしてしまうこともあります。

例えば、「600÷6÷4」という問題であれば、「600÷(6×4)=600÷24」と式を変形しても、計算はあまり簡単にはなりません。むしろ「600÷6」、次に「÷4」と二回割り算をした方が、楽に計算できるのではないでしょうか。

暗算をする際は、式の形に適した計算方法を選ぶことが大事になってきますよ。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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