1. トップ
  2. どうやって計算するか覚えてる?「高さ10cm、底面の円の半径6cmの円錐」→体積は?

どうやって計算するか覚えてる?「高さ10cm、底面の円の半径6cmの円錐」→体積は?

  • 2025.7.24
undefined

算数や数学では図形に関する公式をたくさん習ったと思います。

しかし、これらの公式は、大人になった今では忘れてしまっているかもしれませんね。

今回は、円錐の体積の公式を覚えているか確かめてみましょう。

問題

高さ10cm、底面の円の半径6cmの円錐の体積を求めなさい。

※円周率はπ(パイ)とします。
※図の縮尺は必ずしも正確ではありません。
undefined

解答

正解は、「120πcm3」です。

今回の問題のような円錐の体積を求めるには、円の面積の公式も思い出す必要があります。

次の「ポイント」で、計算過程を見てみましょう。

ポイント

今回の問題では、「底面の面積(底面積)×高さ×1/3」という公式がポイントになります。

これは、円錐や角錐のような先のとがった立体図形(錐体)の体積を求めるのに使われる公式です。

今回は円錐の体積を求めるので、まずは底面の円の面積を求めましょう。

円の面積の公式は次の通りです。

円の面積の公式=半径×半径×π

底面の円の半径は6cmだったので、面積は次のように求められます。

6cm×6cm×π=36πcm2

あとは、この底面積と高さの10cmを掛け合わせた後、3で割ると答えが出ます。

底面の面積(底面積)×高さ×1/3=錐体の体積
36πcm2×10cm×1/3=120πcm3

×1/3のナゾ

底面の面積(底面積)×高さ×1/3」という公式を見て「なんで1/3なの?」という疑問を持つ人も多いかもしれません。

この疑問に正確に答えるには、高校数学の「積分」という考え方が必要です。

積分を使った円錐の体積の公式を導く過程は説明が難しいのでここでは省略しますが、興味のある人は調べてみてください。

少しでもこの1/3の謎に迫りたい、という人は、まず角錐で考えてみることをおすすめします。

例えば、一辺Acmの立方体の体積は、A×A×Acm3。これは、四角錐6個の集まりと等しいので、

A×A×A×1/6=四角錐の1個の体積
undefined

四角錐の底面積はA×Aで、高さは立方体の一辺の半分(上画像参照)だから「A÷2=A×1/2」です。左辺に底面積「A×A」と、高さ「A×1/2」が現れるよう式を変形すると、

A×A×A×1/6=四角錐1個の体積

A×A×A×1/2×1/3=四角錐1個の体積
四角錐の底面積(A×A)×四角錐の高さ(A×1/2)×1/3=四角錐の1個の体積

「×1/3」が出てきましたね。このようにして積分を使わずに1/3のナゾを考える方法もあります。

まとめ

今回は、懐かしい図形公式の一つ、円錐の体積の公式を使う問題に挑戦しました。

円錐を含む錐体の体積の公式は、次のようになります。

<錐体の体積>
底面の面積(底面積)×高さ×1/3

円錐の体積を求めるときは、まず底面の円の面積が求められなければ計算が進みませんから、円の面積の公式も一緒に覚えておくとよいでしょう。

<円の面積>
半径×半径×π(円周率)

この二つさえ押させておけば、円錐の体積はすぐに計算できるでしょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


もう一問挑戦!

どうやって計算するか覚えてる?「この図形の面積は?」→正しく答えられる?
どうやって計算するか覚えてる?「この図形の面積は?」→正しく答えられる?