1. トップ
  2. これどうやって計算するか覚えてる?「√20−√5」→正しく計算できる?

これどうやって計算するか覚えてる?「√20−√5」→正しく計算できる?

  • 2025.8.7
undefined

今回挑戦するのは、√が付いた引き算の問題です。

計算のヒントは、「√の意味を思い出すこと」です。

さて、あなたは正しく計算できるでしょうか?

問題

次の計算をしなさい。
√20−√5

解答

正解は、「√5」です。

「20−5=15だから」と、答えを√15にしてしまった人は間違いです。

√が付いた数どうしの引き算では、単純に√の中身を引き算すればよいわけではないのです。

では、正しい計算過程を、次の「ポイント」で確認してみましょう。

ポイント

この問題のポイントは、「√の中をできるだけ簡単な数にすること」です。

まずは√の引き算ルールを確認してみましょう。

b√a−c√a=(b−c)√a

※b√aというのは、√aがb個あるという意味で、b×√aのことです。√の前の数と√の間の×記号は通常省略します。

このように、√の中の数が同じ場合は、√の前の数を引き算できます

しかし、今回の問題は√20−√5です。√の中の数が異なるので、一見計算ができないように見えます。そんなときは、√の中がより簡単な数にならないか考えてみることが大事です。

今回は、√20の√の中身が√5になるように変形をしていきます

変形には、√の意味と√の掛け算ルールの知識が必要です。

まず√の意味を確認していきましょう。√a(a>0)は、「二個掛けるとaになる正の数」を表しています。

√a×√a=a
例:√5×√5=5

また、√a×√bという√の掛け算は、√の中身を掛け合わせます。

√a×√b=√(a×b)
例:√2×√3=√6

さて、この二つの知識を合わせると、√20は次のように変形ができます。

√20
=√(2×2×5)
=√2×√2×√5
=2×√5
=2√5

まず√の中を簡単な数の掛け算にします(√20=√(2×2×5))。√の掛け算の逆をすると、√(2×2×5)は√2×√2×√5と表せますね。ここで√の意味を考えると「√2×√2=2」なので、「√20=2√5」がいえます。

これで√の中の数がそろいましたので、引き算ができるようになりました。

それでは、早速やってみましょう。

√20−√5
=2√5−√5  ←(2−1)×√5を計算する
=√5

これで答えが出ましたね。

まとめ

今回の問題では、√20を2√5の形に直すことで計算ができるようになりました。

√が付いた数の足し算や引き算は、√の中の数が同じでなければ計算ができません。しかし、一見√の中が別の数に見えても変形を行えば、計算できるようになる場合もあります。

なお、上の説明では√20が2√5になる過程を詳しく説明しましたが、慣れてきたら次のように変形を行えばOKです。

√(a×a×b)=a√b  ←√の中を掛け算に直して二個掛けられている数があれば√の外に出せる

この変形には慣れが必要です。ぜひ、他の√問題にもチャレンジして、√の扱いの練習をしてみてください。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


もう一問挑戦!

どうやって計算するか覚えてる…?「√27−√3」→正しく計算できる?
どうやって計算するか覚えてる…?「√27−√3」→正しく計算できる?