1. トップ
  2. “意識不明”や“痙攣”を引き起こすことも…実は危険な『こもり熱』って知ってる?→知られざる“意外な症状”とは?

“意識不明”や“痙攣”を引き起こすことも…実は危険な『こもり熱』って知ってる?→知られざる“意外な症状”とは?

  • 2025.7.23
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

子供が急に熱っぽくなると、親としては誰でも心配になりますよね。特に熱が体の内側にこもっているように感じる場合、「こもり熱」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。

この「こもり熱」とは何か、そしてどんな症状が現れたら注意が必要なのか?正しく知っておきたいポイントをご紹介します。

子供の健康を守るために知っておきたい情報を、わかりやすくまとめました。

子供の熱の正体を知ろう!「こもり熱」とはどんな熱?

「こもり熱」という言葉は、医療用語としては「うつ熱」呼ばれ、主に子供や高齢者が気をつけたい症状です。身体の内部に熱がこもっている状態で、表面的にはそれほど高熱に見えないのに体が熱く感じられるケースを指します

発熱は、38度以上であったり、鼻水や咳などの症状があったり、手足が冷たいなどが特徴です。一方でこもり熱は37~38度の微熱状態で、手足が暑かったり、汗をかきづらいなどが特徴です。熱中症や風邪の初期症状と非常に見分けがつきづらい事が多いですが、こもり熱は体温が上る前に、めまいや頭痛、汗を大量にかくなどの症状があらわれる場合も。

症状を放置すると脱水や全身の機能低下が起こるリスクもあります。早期に気づき、適切な診察を受けることが重要です。

こもり熱の場合、どんな対処をするとよい?

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

こもり熱の症状はどのように対処したら良いのでしょうか?

・薄着にし、締め付けているものなどは外して体温が下がるようにする
・水分補給する
・暑い場所にいる場合は涼しい場所に移動する
・濡れたタオルでふいたり、脇の下などを冷やす

汗がかきづらい状態になっているため、汗をかいて体温を下げるための行動が必須です。喉が乾いていないと言っていても脱水を起こしやすいため、水分補給はこまめにしましょう

また、これらのケアをしても改善されない場合や、水分が取れない状態、意識がなかったり痙攣している場合などはすぐにかかりつけ医を受診しましょう。こもり熱ではなく熱中症や他の病気などの場合が疑われます。

こもり熱の理解を深めよう!

「こもり熱」の状態は、単なる体温の状態では判断が難しく、観察力と正しい知識が求められます。状況を見極めて適切に対応することが大切です。

この記事で紹介した症状やNGな対処法を知っておくことで、もしもの時に焦らず行動できるでしょう。子供の体調が気になるときはかかりつけ医に相談し、自己判断を避けることが何より大切です。日常的な体温管理や水分補給の習慣も見直し、子供の健康をしっかり守っていきましょう。


監修者:ことびあクリニック恵比寿院 金井 幸代(かない さちよ)

undefined

医師(日本小児科学会 小児科専門医 / 医学博士)

徳島大学医学部を卒業後、国立がん研究センター研究所や国立国際医療研究センター病院などで研鑽を積み、NICU・小児病棟で重症児の治療に携わってまいりました。地域では感染症や喘息、アレルギー、予防接種など幅広い診療経験を重ねています。小児科専門医・医学博士として、そして母としての視点も活かし、子どもたちの健やかな成長とご家族の安心を支える医療を大切にしています。

ことびあクリニック恵比寿