1. トップ
  2. 医師「なるべく避けて」 低血圧の人が食べないほうがいい『NG食材』とは【医師の監修】

医師「なるべく避けて」 低血圧の人が食べないほうがいい『NG食材』とは【医師の監修】

  • 2025.7.18
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

「最近なんだかだるい」「めまいや立ちくらみが頻繁に起こる」そんな悩みがあるなら、もしかすると低血圧が原因かもしれません。低血圧の人は、日々の食事にも注意を払うことが大切ですが、意外と知られていないのが「避けたほうがいい食材」の存在です。医師も「なるべく控えてほしい」と口をそろえる食べ物があるんです。

今回は低血圧の人が気をつけたいNG食材について、医師の監修の下詳しく解説します。

低血圧の不調を悪化させる!?意外な食べ物や飲み物

まずは低血圧とは何かを簡単におさらいしましょう。低血圧は血圧が通常よりも低い状態で、収縮期血圧100(mmHg)以下、拡張期血圧60(mmHg)以下の場合に指摘されることが多いです。血圧が低いと血液が体中に行き渡りづらく、疲労感やめまい、頭痛などの不調が出ることもあります

こうした体調をサポートするために気をつけたいのが、食事。たとえば塩分の摂取は血圧を上げる効果があるので、低血圧にはプラスに働くイメージがありますね。しかし、ただ塩分を増やせばいいわけではありません。逆に血圧を下げやすい成分が含まれている食材を選んでしまうと、低血圧の人にはつらい症状が悪化することもあります。

医師が特に注意を呼びかけるNG食材は以下のようなものです。

  • カフェインの過剰摂取:コーヒーや緑茶には一時的に血圧を上げる作用がありますが、摂りすぎると逆に血管を拡張し、血圧を不安定にする場合があります。
  • 糖質過多の食品:甘いお菓子やジュースに多い糖質は血糖値の急激な上昇と下降を招き、血流を乱してだるさを増すことがあります。
  • アルコール:少量でも血管を拡張し、血圧を下げる作用があるため低血圧の人は摂取を控えたほうが安心です。

低血圧の人は避けたいNG食材を深堀り

実際にどんな食材が具体的に症状に響くのか、もう少し深掘りしてみましょう。まずカフェインですが、コーヒー好きな人は多いですよね。一見「血圧上がりそうでいいのでは?」と思いがちですが、実はカフェインは摂取後に短時間で血圧を上げるものの、そのあと反動で血管が拡張し、長期的には血圧が下がることもあります。特に1日に多量に飲む場合は注意が必要です。

次に糖質が多い食品。血糖値の乱高下は身体にストレスを与え、自律神経のバランスを崩しやすくなります。結果として血圧の調節もうまくいかず、低血圧による疲労感やめまいを強めるリスクがあるのです。過剰なケーキやジュースの摂取は控え、バランスの良い食事を心掛けましょう

またアルコールも要注意。たとえビールやワインのように適量が健康に良いとされる場合でも、低血圧の人には血管拡張作用が症状を悪化させるケースがあります。特に飲酒後にふらつきやだるさを感じる人は量を減らしたり、飲む頻度を控えることをおすすめします

反対に、低血圧の人は塩分やミネラルを適度に摂ることが大切。ナトリウムは血圧を上げる働きがあるため、極端に減らしすぎないのがポイントです。また、鉄分やビタミンB12などの栄養素も血液の循環改善を助けるため積極的に摂りましょう。

今日からできる!低血圧と上手に付き合うための食事

低血圧はつらい症状を生みやすい体質ですが、食生活で十分改善を目指せます。今回ご紹介したように、カフェイン過剰や糖質・アルコールの摂りすぎは避け、塩分や鉄分などをバランスよく取り入れることが大切です。日々の食事を見直すことで、めまいやだるさが軽減し、生活の質がぐっと向上するかもしれません。

医師も推奨する基本は「偏りすぎない食事」と適度な水分補給。低血圧で悩んでいる方は、無理に食べ物を制限するのではなく、症状に合わせた食材選びを意識して健康的な毎日を送りましょう。


監修者:健康塾クリニック 院長 鳥越 勝行

undefined

大学卒業後、トヨタ自動車で勤務したのち、医師の道を志し名古屋大学医学部へ進学。循環器内科での専門的治療に携わる中で、患者の健康な日常を支える重要性を痛感し、2020年に「健康塾クリニック(https://kenkoujuku-cl.com/)」を開院。診療では、患者の悩みに寄り添い、一人ひとりに合った治療と生活改善を提案。運動療法や食事指導にも力を入れ、総合的な健康支援を展開。経済的負担を軽減し、安心して通える医療環境を整えることを重視し、物価高騰の中でも診療費の維持を徹底。今後も、患者や職員の幸福度を最優先に考え、社会貢献を軸とした医療を提供し続ける。