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管理栄養士「今日からやめて」 『オクラ』の下処理どうしてる?→"NGなやり方"3選【管理栄養士の監修】

  • 2025.7.22
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

ネバネバとした食感とさっぱりした味わいで、夏の食卓に欠かせない野菜・オクラ。スーパーでも手に入りやすく、簡単に食べられるイメージがありますが、実は「下処理」に意外と落とし穴があるんです。管理栄養士も「今日からやめてほしい!」と訴える間違った下処理方法は、味や食感だけでなく、栄養の損失を招くことも。

あなたがやっている下処理は上手に栄養が摂れる方法か、一緒にチェックしてみましょう。

知っておきたいオクラの豊富な栄養素

オクラはカロリーが低いのに栄養が豊富な野菜として知られています。まず注目したいのが食物繊維の多さ。オクラ100g(約10本)あたりには約5.0gの食物繊維が含まれており、これは野菜の中でもかなり多い部類に入ります。食物繊維は腸内環境の改善に役立ち、便秘解消やデトックス効果が期待できます。

また、オクラに含まれるビタミン類も大きな魅力。特にビタミンC、ビタミンK、そしてビタミンAの前駆体であるβ-カロテンが豊富で、これらは免疫力アップや抗酸化作用に効果的とされています。さらにカリウムも多く含まれているため、高血圧予防にもつながるとされています。加えて、珍しい成分として「ムチン」というネバネバ成分があり、このムチンは胃や腸の粘膜を保護するはたらきがあることから、消化を助ける効果も期待されています。

正解はこれ!管理栄養士おすすめのオクラの下処理テクニック

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

オクラの美味しさと栄養を最大限に活かすためには、下処理のコツを押さえることが大切です。

1、板ずりをして産毛を処理する

まず産毛を処理するときは、軽く塩をまぶしてまな板の上でコロコロと優しくこすりましょう。板ずりをすることで、産毛を取り除くき食感がよくなることと、オクラの表面に少し傷がつくので味が染み込みやすいので必ず行いましょう。

2、ガクをすべて切り落とすのはNG

オクラのガクは、下処理の段階で全て切ってしまうという人もいるのではないでしょうか。ガクをすべて切ってしまうと、茹でている間に切り口からネバネバや、ビタミン・カリウムが出てしまうため、非常にもったいない結果となってしまいます。そのため、硬く黒いすじの部分を回しながらリンゴの皮を剥くように取り除き、ヘタの先端を切るだけでOKです。もしガクの食感が気になるという場合は茹でた後に取り除きましょう。

3、長時間茹でるのは控えて

加熱はさっとが鉄則。「沸騰したお湯にオクラを入れ、1分程度茹でる」か、「熱湯にくぐらせる」だけで十分です。茹で過ぎは避けましょう。茹で上がったら冷水にとって色止めをすることで、鮮やかなオクラの色と食感が保てます。ネバネバ成分やビタミン類は熱に弱いため、この「短時間茹で+冷水でしめる」ことで栄養をキープできます。

今日から変えよう!正しいオクラの下処理で美味しさと健康を

オクラは見た目のシンプルさからつい雑に扱いがちですが、実は下処理のちょっとしたポイントで味も見た目も、そして栄養価も大きく変わります。3つのポイントを抑えて、ぜひ今日からの調理法を見直して、オクラ本来の美味しさと健康効果を楽しんでくださいね。


監修者:清水ふうこ

病院およびクリニックにて、生活習慣病を中心とした栄養指導・栄養管理に携わる。
臨床現場での経験を通して「無理なく続けられる食事こそが健康の土台」と感じ、現在は在宅で健康・食生活に関する情報発信にも取り組んでいる。
家庭でも実践できるやさしい食事サポート、わかりやすく伝える言葉選びを大切にしている。