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大久保佳代子「女性の40代から50代にかけては、変革のときだなと改めて思いました」

  • 2025.6.13

タレントの大久保佳代子さんが、雑誌連載のために12年間毎月1回したためたエッセイが一冊の本に。12年前、男性誌『POPEYE』の編集者から連載の誘いをもらったときは、とても意外だったそう。

12年を経て、ちょっとは優しくなれた? と思います。

「『POPEYE』といえば、東京のシティボーイが読む、正直私には全然理解ができないセンスの服が載っているおしゃれな雑誌(笑)。そこで私がコラムを書くって、どういうことなんだ…と思いましたが、でも仕事の幅として『POPEYE』で連載を持っているって、ちょっといいじゃないですか(笑)。びっくりはしましたが、声をかけてもらったこと自体はすごく嬉しくて、ぜひとお受けしました」

今回一冊にまとめるにあたり、42歳から54歳までのエッセイをすべて読み直したと大久保さん。自分という人間の変化に驚いたと言います。

「“書いている年齢の大久保佳代子”がすごく色濃く出てますよね。40代前半は“性欲強いキャラ”を押し出していたり、“こんな男の人に出会った”みたいな話が多かったのが、年齢が上がるにつれて恋愛欲が落ち着き、取り上げるテーマも体力の低下や親の介護などに変化する。もはや42歳の私は遠い昔のよう。若い頃は、人間はそんなに簡単には変わらないと思っていましたが、人は変わります(笑)。特に女性の40代から50代にかけては、変革のときなんだなと改めて思いました。え、視線が優しくなりました? そう言ってもらえるのはすごく嬉しい。確かに昔は優しさなんてクソ喰らえって思っていました。無駄に尖ってたんでしょうね」

各エッセイは、長いものでも800文字程度。デートだと思ったら保護猫活動へのお誘いだった事件、タクシーの運転手さんのおならの話、バナナマン日村さんご夫婦宅で受けた謎のおもてなしなど、ページを捲るたびにくすっとしたりニヤニヤしたり。特に多々登場する大久保さんらしい“造語”には、笑いが止まりません。

「この連載をやる中で、文章は、リズムと要素の盛り込み方で笑わせることができるんだ、という発見がありました。月に1回ではありますが、日本語と向き合う貴重な機会になってるな、と思います。こねくり回しすぎてもよくないし、かといって膨らませすぎると水増しみたいになる。実際はまあまあ面白かったエピソードが、文章にすることで1ランク上の面白さにすることができたときは、“今回はうまくいったな”と嬉しくなります」

現在50代半ばで、連載も継続中。この先、年齢を重ねることにどんな期待を? と聞くと…。

「よく“素敵な50代の先にはもっと素敵な60代、70代があり、ますます輝く!”みたいなことを言う人たちがいますが、そんなことないと思いますよ? 正直この先、不安だらけだし、この本を読んでくれる若い女子たちには、“こういう将来、待ってますよ…”と提示したい(笑)。っていうのは半分冗談で、シリアスなことも増えてくるけれど、現実を俯瞰で面白がれる、そんなマインドを持っていると、結構楽しく生きられますよ、ということも伝えられたら嬉しいですね。“おばさん、大変だな”ってぜひ笑って読んでください」

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