ジェーン・バーキンがかつて愛用した初代「バーキン」バッグがオークションに！

2025.6.6

今ではアイコニックなエルメス（HERMÈS）の「バーキン」バッグ。中でも「バーキン・ヒマラヤ」は、“世界で最も希少なバッグ”とも言われているが、この幻のモデルよりもレアな「バーキン」バッグの原型となるブラックレザーのプロトタイプが、7月10日（現地時間）にサザビーズに出品される。初代「バーキン」がオークションにかけられるのは、実に25年ぶりだ。

「バーキン」バッグは1984年にジャン・ルイ・デュマによってジェーン・バーキンのために特別に制作された。世界を飛び回り、慌ただしい生活を送っていた彼女は、毎日使える実用的なバッグを必要としていたという。「イメージしていたものを、たしかエチケット袋にスケッチしたんです。それを見たデュマが『作ってあげます』と言ってくれました」と、彼女はエルメスの2012-13年秋冬ショーに参加した際に語った。

2023年に亡くなったバーキンは、自身が愛用していたこの初代「バーキン」バッグを1994年にフランスのAIDS救済チャリティAssociation Solidarité Sidaのチャリティオークションに寄付している。2000年にはパリ在住のコレクターでヴィンテージショップのオーナーであるカトリーヌ・ベニエが改めて購入し、以来所有してきた。

サザビーズは間近に迫ったオークションに先立ち、バッグをパリと香港の自社メゾンで公開。以前にもロンドンのヴィクトリア＆アルバート博物館の展示会に出展されたこの一点は、6月12日（現地時間）までサザビーズのニューヨークギャラリーで展示される。

誕生のきっかけはもちろん、初代「バーキン」バッグはさまざまな点がほかとは違う。レザーのボディにはバーキンが好んで貼り付けていたステッカーの跡が残っており、高さや幅、クロスボディのストラップといったいくつかの特徴も、このプロトタイプにしか見られない。だがなんといっても貴重なのは、フロントフラップに刻印された「J.B.」のイニシャルだろう。どんな値段がついても、この刻印にはそれ以上の価値がある。

Text: Hannah Jackson Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.COM

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